皆さんこんばんは、ポッキーです。

いよいよ寒くなってきましたので、今日は自動車のタイヤを冬用に交換しました。私の住むど田舎では必須の装備です('A`)けっこういいお値段するんですよね…

さて、今日はブログを始めてからは初めてバーボンを飲みます。バーボンは何本か手持ちにあるのですが、日頃なぜか中々手が伸びず、手元在庫が滞留する傾向にあります。あまり好みではないのでしょうが、飲めば美味しいと感じるんですよね。不思議なものです。

本日飲むのはオールド・フォレスター。1870年創業の米国ブラウン・フォーマン社の製品で、瓶詰めバーボンの第1号なんだそうです。ブラウン・フォーマン社は日本では「ジャックダニエルズ」や「アーリータイムズ」を製造する蒸留所といった方が通りが良さそうです。

オールド・フォレスターの登場までは、樽詰めで販売されていたバーボンですが、樽に安酒を混入するなど混ぜ物をして水増しして販売される事が多く、それを懸念した創業者のジョージ・ガーヴィン・ブラウン氏が、混ぜ物防止の為に1874年に瓶に詰めて販売することを始めたものです。自社のバーボンの品質に高い自信を持っていたものの、混ぜ物をされては結局、粗悪品になってしまい、自社の製品の品質の高さが消費者に伝わりません。そこで、自らの高品質を守るために業界で初めて、密栓・瓶詰めによる販売に踏み切ったようです。

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ラベルには「There is nothing better in the market」市場にこれに勝るものなしと記されていることからも同社の品質への自信が窺えます。


原料比率はコーン72%、ライ麦18%、大麦10%で、他のバーボンに比べてライ麦の比率が高いのが特徴のようです。発 酵日数を6日と他のバーボンよりも少し長くすることで、薫り高く重過ぎない、フルーティーな物にと仕上げているのだそうです。発売当時からの味をかたくな に守っているバーボンウィスキーの正統派だそうです。本日飲むのは従価税時代の特級表示のボトルですが、そのうち現行品も飲んで品質が守られているのか確かめてみたいと思います。


特級表示というのは、1989年(平成元年)まで存在したモルトウイスキーの混和率による級別制度で、モルトウイスキーの混和率が高い順に特級・1級・2級がありました。基本的には級が高いほど高品質で高価格、従って従価税による酒税も高くなっていました。「特級・1級・2級」の表示があるウイスキーは、1989年以前に販売されていたものということになります。モルトウイスキーの混和率が高い=高品質とは必ずしも限りませんが、グレーンウイスキーやスピリッツ(ブレンド用アルコール)の分量が多いよりは、よりウイスキーらしくはなっているかと思います。


今から26年も前のことになりますが、田舎の酒屋にはしれっと陳列してあることがありますし、ネット通販などでも結構な量が出回っています。当時は今よりもウイスキーの消費量がずっと多かった時代ですので、流通量も相応に多く、その後、バブル崩壊でウイスキー等の嗜好品の消費量が急減していったことから、当時の在庫もかなりの量があったのだと思います。


さて、飲めるコンディションであれば良いのですが…


名称:オールド・フォレスター
種類:ウイスキー(バーボン/アメリカン)
製造:ブラウン・フォーマン
容量:48ml 43%
価格:不明
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【香り】
とうもろこしの甘い香り。良かった、悪くなってはいないようですε-(´∀`*)アルコールの刺激は弱く、メープルとバニラ、何かの花弁のような上品で繊細な香りがします。ごく少量加水すると、バニラの香りが強まります。そこにとうもろこしやメープルの香りが合わさり、上品で贅沢な香りになります。
トワイスアップ(1:1加水)まで持って行くと、香りに酸味が交じるようになります。華やかだった香りがキリッと引き締まったように感じます。

リンゴの蜜の部分、ほろ苦くも甘いチョコレート、少しとうもろこしの香りがします。「カフェモルト」よりも「カフェグレーン」の方が香り に甘さが強い気がします。加水するとアルコールのきつさが薄れ、飲み口で感じた果実の爽やかさも香りとしてしっかり出てきます。チョコレート香は健在。ト ワイスアップ(1:1加水)まで加水量を増やすと、花の蜜を連想させる爽やかで華やかな甘酸っぱい香りを感じます。
【味】
ストレートでは、香り以上にアルコールのパンチがあります。とうもろこしの甘みが口中に広がりますが、うっすらと苦味もあり、これが後口を引き締めてくれます。華やかで甘い香りに対して、味は意外と大人風味です。

ごく少量の加水では味に大きな変化は見られません。トワイスアップにすると、アルコールの刺激は薄れ非常に飲みやすくなりますが、急激に扁平になり面白みがなくなったように感じます。
ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、また化けます。香りはバニラが再び支配的になり、アルコールの刺激があまり感じられず、喉を滑るように通っていきます。恐ろしく飲みやすいです。

オンザロックではバニラアイスにとうもろこしとメープルのシロップをまぶしたような香り。味はライ麦由来のものなのか、より穀物的な苦味が増して大人の味ですが、アルコール感は少し薄れ、ストレートに近い風味ですがストレートよりずっと飲みやすいです。

何分、内容量が少なく、かつもう手に入らないであろうボトルですので、ハイボールはご勘弁を(笑)
【評価】
とうもろこしの甘みだけの単調な香りや味わいでない、高レベルなバーボン。しっかりとした熟成感があります。
スイスイと飲めるハーフロックか、ストレートに近い風味を味わえつつ飲みやすくなるオンザロックがオススメです。私は苦味と表現しましたが、恐らくですが主原料のとうもろこしが甘い分、副原料のライ麦に由来する穀物の素朴な味を苦く感じたのではないかと思います。
【リピート】
特級表示のものは当然終売品ですが、現行品を購入して比較してみたいところです。
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1989年以前の特級表示品ですが、裏面ラベルによると輸入社はサントリーとなっています。このサントリーの住所が一つまたポイントで、東京都の住所であれば2009年以降、大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1-1であれば1979年~2009年のもの、大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1-1となっていれば1979年以前のものとなります。本品のラベルは堂島浜となっていますので、1979年以前の製品だということがわかります。

今から36年以上前…すごいですね。このようなミニチュアボトルであってもきっちり特級表示させて酒税を徴収する国税局もまたすごいですね…(笑)もちろん当たり前の話なんですけどね。

ちなみにブラウン・フォーマン社の日本での取扱いは、2013年よりサントリーからアサヒビールに移っているようですが、アサヒビールのHPにはジャックダニエルズやアーリータイムズは載っていても、オールドフォレスターの記載がありません。まさかね…('A`)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ