皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日は奮発してお高いバーボンを飲んじゃおうと思います(∩´∀`)∩

本日飲むのは「オールドエズラ15年」というウイスキーです。本品は「エズラ・ブルックス」というバーボンを長期熟成させたもので、「オールドエズラ」には7年、12年、15年のラインナップがあります。

「エズラ・ブルックス」は1950年代に、ケンタッキー州にあったホフマン蒸留所が製造を始めたところから歴史がスタートします。が、当時の市場での知名度は芳しいものではなかったようです。

1960年代になって、当時大人気になっていたテネシーウイスキー「ジャックダニエル」の、生産が追いつかないほどの好調を受けて、シカゴの広告代理店に勤務していた男性が「エズラ・ブルックス」というブランドネームを考え、「ジャックダニエル」を強く意識したラベルにして、対抗馬として売りだしたのがきっかけで市場での認知度が高まり、人気ブランドになったそうです。

確かに「エズラ・ブルックス」のラベルは「ジャックダニエル」を意識したもののように見えます。「オールドエズラ」は色味を変えていますのであまりそうした印象は受けませんが。

1966年にはアメリカ政府から、「ケンタッキー州でもっとも優れた小さな蒸留所」と表彰もされています。

その後、1970年代中頃にホフマン蒸留所は閉鎖となり、1978年にメドレー蒸留所がブランドを引継ぎます。このメドレー蒸留所は1988年にグレンモア・ディスティラリーズ社に買収され、同社は1991年にはユナイテッドディスティラー社に買収されています。「エズラ・ブルックス」のブランドは1993年にデイビッド・シャーマン社に売却され、同社は現在ラクスコ社と名称を変更して現在に至ります(笑)

「エズラ・ブルックス」はラクスコ社がブランドを保有し、エズラ・ブルックス・ディスティリング社がアメリカケンタッキー州の蒸留所で製造しているそうですが、同社は「ボトラーズ」と呼ばれる企業で、ウイスキーを自社では蒸留せず、他社の蒸留した原酒を購入して貯蔵して熟成させ、自社でボトリング(瓶詰め)して販売しています。

ボトラーズはウイスキーの世界ではまったく珍しくないのですが、「エズラ・ブルックス」がどこの蒸留所で蒸留されたものか同社は明らかにしておらず、「エズラ・ブルックス」というブランドネームだけは1960年代から続く歴史あるものですが、中身のウイスキー自体は綿々とは続いていないようです(ノ∀`)

蒸留所を明らかにしないこともウイスキーの世界では珍しくなく、蒸留所側が自社の製品と食い合うことを懸念したり、ブランドのイメージを守ろうとしたりといった理由からでしょうが、公開しないよう契約に定めるケースもあるようです。

どこの蒸留所で蒸留したかまでは明らかにしても、蒸留所のオリジナル製品と被るネーミングにはできないケースもあるようで、どこまで公開して良いかや公開の仕方は、契約社会の欧米らしくこまごま契約書に定めてあるのでしょう。

ネットの情報ですので不確実ですが、「ジャックダニエル」同様にチャコールメローイング製法で製造されているとの情報もありました。ラベル同様に製法でも「ジャックダニエル」を強く意識した、文字通り対抗馬なのかもしれませんね。

さて、中身については情報が少ない以上、飲んで味わうしかありません( ^ω^)

「エズラ・ブルックス」は初めて飲むのですが、今回はいきなり最上級品の15年モノを飲んじゃいます.。゚+.(・∀・)゚+.゚

名称:オールドエズラ15年
種類:バーボン(アメリカンウイスキー)
製造:ラクスコ社(米国)
原料:モルト、グレーン
容量:750ml 50.5%
価格:8,640円(税込)
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101PROOFというのはアメリカでアルコール度数を表す単位のことで、1/2にすると日本でいうところのアルコール度数になります。101プルーフですので50.5%のアルコール度数ということです。

アメリカで使用するUSプルーフとイギリスやカナダで使用するUKプルーフの2種類あるようで、UKプルーフの方は1/1.751で日本でいうところのアルコール度数になります。UKプルーフは大変わかりにくいですね(笑)

【ストレート】
メープルシロップ、とうもろこし、ライ麦、樽香、焦げ感。アルコールの揮発感に乗って、濃密な香りが立ち昇ります。少しのオイリーさと、エステリーさが感じられ、とても濃く、熟成感のある香りです。

口に含むと、メープルシロップ、とうもろこし、バナナなどを思わせる濃厚な甘さにライ麦のしっかりとした穀物的な苦味が合わさり、大変美味しいです。アルコール度数は高いものの、濃厚な甘みに熟成感あるまろやかさでアルコールの刺激は強くありません。濃厚で濃密、素晴らしい。

【加水】
少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、ライ麦の穀物的な苦味のある香りがしっかりと立ちます。オイリーさと熟成感のある甘い香り、エステリーさもしっかりと感じられます。濃厚な甘さでありつつも、甘いだけでなくライ麦の香りがしっかりと引き締めてくれて、ぐっと大人びた香りになっています。

口に含むと、メープルシロップ、とうもろこし、バナナ、少しパイナップル、古びた樽、うっすらとバニラを感じます。加水によってパインのような少し爽やかさのある果実感が出てきます。甘み、苦み、樽の木香が混じり合い、男性的ですがワイルドというよりもダンディな味わいです。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、メープルシロップと花の蜜、とうもろこし、ライ麦に樽香、バニラとチョコレートを感じます。口に含むと、加水によって濃密さがほどけて柔らかくなっています。メープルシロップやとうもろこしの甘みは優しくなっていますが、ライ麦の苦みも抑えられており、スムーズで優しい飲み口です。

【ロック】
オンザロックにすると、メープルシロップやライ麦の濃厚・濃密な甘みと苦みを堪能できます。大きめの氷を使用してゆっくりと変化を楽しみながら飲みたくなる、素晴らしいバーボンです。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、パイナップルのような爽やかな甘い香り。メープル系の濃厚な甘い香りがほどけて、甘酸っぱい果実のような香味が出てきます。氷や水で薄まることで、シロップ系の濃い甘みがフルーティな甘みに変化します。後口はライ麦の苦みが引き締めてくれ、せっかくの濃厚なバーボンを飲むにはややもったいない飲み方ではありますが、しみじみ飲める美味しさです。

【その他】
ハイボールにすると、ライ麦の穀物感、苦みが前面に出て、奥に甘さが感じられます。熟成感と苦みのある大人なハイボールになり、安いバーボンをハイボールにした時のようなドライな麦感の目立つ殺風景な味わいではありません。

コークハイにすると、濃厚な甘み、しっかりとライ麦の苦みの味わえる、ちょっと重めのコークハイになります。素晴らしく美味しいと思いますが、あまりにもったいないので一杯限りにしておきます(笑)

【感想】
ものすごく美味しい。

先般、バーボンを連続して飲んでみましたが、それらとは確かに同じジャンルの香味があり、延長線上ではあるのですが、ほぼ別の次元にある美味しさだと感じました。価格が先般のバーボンたちの2~4倍ほどですので当然ではありましょうが(笑)

ワイルドにあおるのではなく、ストレートやロックで静かに時間をかけて飲みたいバーボンだと思います。

【リピート】
常備・常飲したいところですが、清水の舞台から飛び降りる覚悟の必要なお値段です。リピート「希望」は強いですが、そうそうは無理ですね(´Д⊂)

大事にちびちび飲もうと思います( ^ω^)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ