ポッキーの酒的備忘録

日本酒、焼酎、ウイスキー、ビールなどなど、私、ポッキーが毎日のように飲むお酒の私的備忘録です。 テイスティング能力、語彙ともに貧困ですが、記録に残すことで少しづつ慣れていければいいなぁ… お酒との組み合わせ、食事や肴についても記録に残していきます。 自分がリピートする際の参考に。どなたかの参考にもなれば幸いです。

三郎丸蒸留所(富山)

液面が大きく下がったウイスキー(グレンフィディック特級表記1970年代流通)

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皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日はスコッチウイスキーを飲みますよ(∩´∀`)∩
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若鶴酒造 三郎丸蒸留所

皆さんこんばんは、ポッキーです。

過日、若鶴酒造株式会社の「三郎丸蒸留所」の見学に行くことができましたヽ(○´∀`)人(´∀`○)ノイェーイ♪

若鶴酒造は文久2年(1862年)の創業です。日本酒の製造からスタートした若鶴酒造は、現在では日本酒、焼酎、梅酒、リキュールなど様々な酒類を製造してきた総合酒類メーカーへと成長を遂げています。

また、同社は1952年にウイスキー製造免許を取得し、以降ウイスキーの製造を続けてきた老舗の地ウイスキーメーカーでもあります。

そんな若鶴酒造が保有するのが、現在北陸唯一のウイスキー蒸留所である三郎丸蒸留所です。

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三郎丸蒸留所の最寄駅であるJR城端線の油田駅は、富山駅から1時間前後で到着することができます。もう少し辺鄙な所にあるのかと思っていましたが、1時間程度の乗車時間で乗り換えも1度だけでしたし、大して苦になりませんでした(´∀`*)

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ローカル線だな~、という感想が湧いてくる、大変のどかな場所、小さな駅でした。目視した限りではコンビニエンスストア等は発見できず(・∀・)

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全線開通120周年だそうです、おめでとうございました(・∀・)

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油田駅から歩くこと100m足らずで若鶴酒造に到着です(笑)

近すぎてちょっと笑ってしまいました(ノ∀`)

GoogleMapなどでご覧いただければわかりますが、油田駅の目の前にけっこうな広さの敷地が広がっており、油田駅は若鶴酒造のためにあると言っても過言ではない立地になっています。

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見学者が最初に集められるのがこの「大正蔵」です。その名の通り大正時代に建てられた蔵だそうで、創業150周年を記念して平成25年頃に大改修され、見学用のホールや展示場となっています。

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大正蔵の入口では仕込み水を飲むことができます。雰囲気的におよそウイスキーの蒸留所を見学に来た感じではありませんが、若鶴酒造は本来、日本酒の酒蔵ですから当然なんですよね(´∀`*)

とても良い水でした。

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中に入って最初に目に入るのもこれ(笑)

ウイスキーを飲みにきたんですが、日本酒が飲みたくなってしょうがないですね(ノ∀`)

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若鶴酒造の始まりについて。若鶴酒造については以前の記事にも書いていますので、よろしければご覧ください。これとかこれとか(・∀・)

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ホールでまずは動画を鑑賞できます。元々が蔵なだけあって天井も高く、とても良い感じでした(∩´∀`)∩

動画を見終わると、いよいよ蒸留所見学です。敷地内を歩いて蒸留所へと向かい…



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真新しいおしゃれな看板の後ろ。



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三郎丸蒸留所です!!

思い切り和風ですが、ウイスキーの蒸留所です(笑)

新築ではなくクラウドファンディングを活用しての改修でしたので、昭和風の薄い窓ガラスなど、随所にレトロな雰囲気も感じられます。それがまた良い(´∀`*)

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繰り返しになりますが、ウイスキーの蒸留所です(笑)
日本酒を醸造しているわけではありません(・∀・)

ビールに近しい醸造酒を蒸留してウイスキーを作るわけですから、同じく醸造酒である日本酒と土台の部分では共通するものがあるんでしょうね。

とはいえ奥の方にちらりとポットスチルが見えこそするものの、この写真を見てウイスキーの蒸留所だと思う方はあまりいないんじゃないでしょうか(ノ∀`)

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繰り返しになりますが(以下略)

置き場所がなかったのか、はたまた蒸留所見学に来た方へ日本酒も宣伝しておこうということなのか。

これにウイスキーを詰めて販売したらインパクトありそうですね( ^ω^)
柄杓や升で汲んで陶器のカップに注いでソーダで割ってハイボールなんてどうでしょうか(ノ∀`)

中身を杉樽にすると木のエキスやタンニンが出過ぎるんじゃないかと思いますので、エキスが出尽くして役目を終えた古樽を再利用して作ってみてはどうでしょうか( ^ω^)

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などという妄想は(・ω・ノ)ノオイトイテ

ようやくウイスキーの蒸留所らしいものがお目見え(・∀・)
フォークリフトなんかの無造作感が良いですね。大手にはない緩さというか大らかさというか(ノ∀`)

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日本酒ではなくウイスキー造りに用いられる道具たち(笑)
こんな道具でウイスキーを製造している蒸留所は、本場スコットランドでももうないんじゃないでしょうか(ノ∀`)

若鶴酒造はあくまで日本酒製造が主たる事業で、ウイスキーに関しては年間製造量25樽のマイクロディスティラリーですから、このくらいの道具でちょうど良いのかもしれませんね。

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蒸留所内には見学用の展示もしっかりと用意されています。

砺波(富山県)の気候などもきちんと説明されていて良いですね。ウイスキーもですが、日本酒にも焼酎にも、酒造りに適した気候風土のようです。水が豊かなのも良いですね。

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若鶴酒造の展示物にしれっと混じるボウモアの樽(笑)

若鶴酒造の製造するウイスキーは基本的にピートをしっかり効かせたヘビーピートタイプのものですが、同じくピートの効いたアイラモルトの樽を置いていることに何か意味があるんでしょうかね。

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小じんまりとした展示が中心ですが、それ故に身近な感じがして分かりよい印象を受けます。すぐ間近で見ることができますし、触れたり嗅いだりできるものが多いのも良かったです(´∀`*)

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歴代のサンシャイン・ウイスキーのボトル。かつて販売されていた小瓶は、サントリーの「トリス」の空き瓶をリサイクルしたものだったそうです。

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麦芽を粉砕するモルトミル。記憶違いかもしれませんが、クラウドファンディングで調達した資金で購入したんじゃなかったでしょうか。

蒸留所見学の案内役は、若鶴酒造の方というかなぜか関連企業の北陸コカ・コーラボトリングの方でしたが、麦芽一袋あたりの仕入れ値まで教えてくれました(笑)

サン◯リーなどの大手ではちょっと考えられない、昔ながらの日本企業っぽい素敵なユルさを体験できるツアーだと思います(ノ∀`)

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モルトミルで粉砕した麦芽を糖化するマッシュタンです。糖化されてできあがる麦汁の糖度はおよそ20%にもなるそうです。

糖度20ってどのくらいのものなんだろうとか思っていましたら、ちなみにコカ・コーラの糖度が◯◯で、ファンタ・グレープが△△で、缶コーヒーのジョージアが~みたいな話も聞けまして…(ノ∀`)

公開して差し支えない情報なんでしょうが、何というか本当にまったりと楽しめる蒸留所見学だと思います。富山県を訪れるウイスキーファンには是非行ってみてもらいたいと思います。まったりですが熱心ですし、無料の見学ながらきちんと力を入れてくれていますよ(∩´∀`)∩

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麦汁に酵母を加えてアルコール発酵させる発酵槽です。

木桶でもステンレスでもなく、ホーロー(笑)
絶対、日本酒と共通のやつだこれ(´∀`)

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麦汁をアルコール発酵させたウォッシュを蒸留してウイスキーへと仕上げてくれる、蒸留釜ポットスチルです。

釜の部分はステンレス製、ネックやワームタブといった部分は銅製です。これも三郎丸蒸留所の大改修に合わせて一部を銅製への改修したものです。

元々は総ステンレス製でしたが、銅の方が不純物を吸着させる効果が強いようで、特にウイスキーの蒸留時に発生する硫黄化合物を吸着させてくれるわけですが、銅製のポットスチルではなかった以前の若鶴酒造のウイスキーは、温泉地かのような硫黄っぽい香りを強烈に感じることが多く、正直、閉口することもありました。

ポットスチルを改修した後の原酒はまだ若くて販売されるまでには至っていないはずですが、いずれ販売されるようになるであろう今後の若鶴酒造のウイスキーには大いに期待できそうです。



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樽詰めして熟成を行うのは、専用の熟成庫ではなく蒸留所内。まだまだスペースはありますので、これからゆっくりと樽が増えていくことと思います。

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樽は大半がバーボン樽。近時はワイン樽等、他の樽も若干使用するようになっているそうです。まだ新しそうな樽、使い込んだ古びた樽など色々ありました。企業名や個人名の書かれた樽買いされたものも一緒に熟成されていましたよ、羨ましい(●´ω`●)


(・ω・ノ)ノオイトイテ


で、この後はいよいよお楽しみの試飲タイムでした。若鶴酒造が製造する日本酒、焼酎、ウイスキー、梅酒、リキュールなど十数種類がずらりと並べられ、ガンガン飲ませてもらえます(笑)
蒸留所改修後の新製品「サンシャイン・ウイスキー プレミアム」や米焼酎の「蔵人の置きみやげ」、珍しい貴醸酒なんかも飲めました。

プラカップで飲むようになっており、若鶴酒造の方々が注いでくれるんですが、どれもナミナミと注いでくれるんですよね(゚∀゚)

試飲と呼ぶにはあまりに豪儀で、嬉しいやら恐縮するやら酔っ払うやら(ノ∀`)

別途、一種類だけ有料試飲の大吟醸酒がありましたが、それ以外は全て無料見学に含まれるという太っ腹(*´Д`)ハァハァ

有料試飲にしても、それ専用の若鶴酒造のロゴ入り蛇の目のお猪口で飲ませてもらえて、飲んだ後はもらえます(笑)有料だけど赤字だと笑っておられました(ノ∀`)

無料の見学としては非常に充実した満足度の高いものだと思いましたが、このくらいやらないとなかなか人はここまで来てくれないからとの話。

日本酒冬の時代やウイスキーの長い低迷期を経験してきておられるわけですし、重みのある実感のこもった言葉でした。商売って難しいですよね。

ちなみにお酒は全て買って帰ることも発送もできますし、お酒以外にも色々お土産品が売っていましたよ(´∀`*)



さて、そろそろお気づきかと思いますが、あまりに嬉しい試飲タイムに夢中になり、試飲会場の写真は1枚も撮っていませんでした(´゚ω゚):;*.:;

油田駅で帰りの電車を待っている時に気が付きましたが、時既に遅し…('д` ;)

試飲会場の様子が気になる方は是非現地までどうぞ(笑)
ウイスキーが好みでない方でも、上述のとおり日本酒も焼酎も梅酒もリキュールも飲めますよ(・∀・)

日本酒ファンの方には、三郎丸蒸留所見学とは別に大正蔵見学コースも用意されており、こちらは恐らく若鶴酒造の日本酒作りの方をメインに見学でき、やはり試飲もできるコースになっているようです。

本当は三郎丸蒸留所見学コースに参加して、その後で大正蔵見学コースに参加しようとたくらんでいたんですが、訪問した日はイベント準備で大正蔵を使用するとかで見学コースがお休みだったんですよね(´・ω・`)

まぁまた訪問する楽しみができたと思うことにします(`・ω・´)b



そんなわけで随分と長い記事になってしまいましたが、三郎丸蒸留所及び見学コースの様子は何となく伝わりましたでしょうか。

富山駅から片道1時間ですからそこまでアクセスは悪くありませんし、油田駅の目の前が若鶴酒造ですので長々歩いたりタクシーに乗ったりしなくて良いのは嬉しいところです。

富山駅から油田駅に行くには高岡駅というところで一度乗り換える必要があるのですが、この高岡駅から徒歩10分ほどのところには国宝の瑞龍寺もあります。

富山観光や北陸観光のコースの一つに若鶴酒造というのはアリなんじゃないでしょうか。富山及び北陸は日本酒も美味しいし魚介類も良いものがあがります。酒好きにはこたえられない楽しい楽しい酒旅ができるんじゃないかと思いますよ( ^ω^)b

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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再び若鶴20年

皆さんこんばんは、ポッキーです。

明日は休みですので今日はしっかり飲んじゃいましょう( ^ω^)

と、いうわけで12月中旬に開栓した「若鶴20年」1990年1995年を再度飲んでみようと思います。ウイスキーは開栓して空気に触れることで、また、飲み進めて中身が減り、空気との接地面積が増えることで、少しづつ香味が変化していきます。

本品は開戦直後に飲んだ際に香りがくぐもっているように感じたこと、20年の樽貯蔵を経ていることから、樽から瓶詰めされて開栓した直後はまだ眠っている状態なのではと考えたことから、飲み進めずに箱に収めて放置しておいたものです。

開栓から20日ほどですが何がしかの変化が感じられるでしょうか。

名称:サンシャインウイスキー20年シングルモルト(1990年蒸留2014年瓶詰め、1995年蒸留2015年瓶詰め)
種類:ウイスキー(シングルモルト/ジャパニーズ)
製造:若鶴酒造株式会社
容量:300ml 59%(1990年)50%(1995年)
価格:5,400円(税込)
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【1990年】
チョコレートを思わせる樽香、樽の木材の焦げた匂い、杏、カスタードクリームのような香りもあります。開栓直後に強く感じたピートや硫黄の香りもしっかりとありますが、それらはかなり落ち着いて、樽香が前に出てきました。悪く言えば香りが飛んでしまったと言うのでしょうが、荒々しさが落ち着いたように思います。

口に含むと、ピートと硫黄、チェリーのような熟れた甘みと杏のようなフレッシュな甘み、とろみがあってオイリー、口中がとても煙たくなります。加水するとパインやオレンジのような香味も出てきて、煙たさは引き続きありますがすごく飲みやすくなります。

【1995年】
バニラやカスタードクリームを思わせる濃厚な甘い香り、チョコレートのような樽香、奥からピート香。度数50%にも関わらずアルコール感はきつくありません。

口に含むと麦の穀物感、ピート、硫黄、杏、オレンジ。1990年と比べると、とろみはなくさらりとしています。加水するとピートにヨード(海藻)の香りがしっかりとします。杏やパインのような甘さ、レモンのようなすっきりさもあります。

【感想】
これをブラインドで飲んでジャパニーズウイスキーと回答する方はあまりいないのではないでしょうか。ピート、硫黄、ヨードなどで非常に煙たいスコッチウイスキータイプのウイスキーです。とはいえ開栓後20日ほどで、ピート・硫黄の香りは落ち着きを見せ、樽由来のチョコレートやバニラ、杏のような香味がしっかり感じられるようになってきました。カスタードクリームのような濃厚で甘い香りも感じられるようになり、面白い変化を見せていると思います。

またもうしばらく放置してみようと思います(・∀・)あまり長く置くと香りが飛びすぎてしまったりで劣化に繋がるようですので、まぁほどほどに(笑)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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若鶴20年 1990年蒸留

皆さんこんばんは、ポッキーです。

昨日に引き続き、若鶴酒造の地ウイスキーを飲みます。垂直試飲(生産年度の異なる同じ銘柄のお酒を飲み比べること)というやつですね(∩´∀`)∩
20年と銘打ってありますが、蒸留年は1990年でボトリングが2014年ですので24年ものとなります。大らかというか適当というか…(笑)大手ではあり得ませんが、こういう緩い感じは大好きです(・∀・)

名称:サンシャインウイスキー20年シングルモルト 1990-2014
種類:ウイスキー(シングルモルト/ジャパニーズ)
製造:若鶴酒造株式会社
容量:300ml 59%
価格:5,400円(税込)
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【香り】
ストレートでは、アルコールのパンチに樽の焦げ感、皮革、杏香、ピートと硫黄。いささか香りが閉じているのか香りがくぐもっている感じがします。

少量加水すると、アルコールの刺激が後退すると共に、くぐもった感じが薄れ、ピートと硫黄、杏香がします。

トワイスアップ(1:1加水)まで加水すると、梨やリンゴ、杏の香りにピートの香りが漂います。アルコールの刺激はかなり後退し、熟成感のある果実香とピートの香りとなります。

【味】
ストレートでは、チェリーとマンゴー。アルコールのパンチはかなり強めで、少しピーティ、硫黄、オイリーで蝋のような香味も感じられます。濃密な甘さが最初きて、熟成感を感じられます。後口には渋みがあります。

少量加水すると、パイナップルにピート、硫黄。引き続きアルコールの刺激は強めです。

トワイスアップにすると、アルコールの刺激はかなり後退し、ピートの香ばしさと麦芽の甘み、少しの硫黄、パイナップルのような甘酸っぱさも感じます。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、麦芽の甘み、青りんごや梨、ピートと硫黄を感じます。アルコール感は相当に薄れ、ピートがお好きな方にはかなり飲みやすくなっていると思います。オンザロックでは、杏やマンゴー、ピートや硫黄に混じった甘酸っぱさが感じられ、アルコール感もありますが、ハーフロックよりもどっしりとした飲みごたえがあり美味しいです。

ハイボールにすると、最初にピートと樽の木材質が感じられ、その後、杏や枇杷のような優しい甘さが感じられます。ハイボールですがぐびぐび飲まずにバーカウンターなどで落ち着いて飲みたくなります。

【飲み比べ】
「若鶴20年 1995年蒸留」と「若鶴20年 1990年蒸留」(本品)で飲み比べをしてみます。値段は同価格です。
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外観:1995年の方が箱のラベルが小さくなっています。ボトルは1990年は「EXTRA SPECIAL WHISKY」と表示されていますが、1995年では「SINGLE MALT WHISKY」と記載されています。箱ラベルはどちらも「EXTRA SPECIAL WHISKY」で、どちらもシングルモルトウイスキーです。

色味:1995年の方が少し濃い琥珀色をしています。

香り:1995年は樽感が強いのか杏香が強く感じられ、1990年は麦芽の甘みが強く感じられました。どちらもピーティで硫黄感がしっかりあり、強烈なクセを感じます(笑)

味:1990年の方がアルコール度数が強い(59%)分、よりすっきりとした印象です。フルーティーな酸味をしっかりと感じる他、色々な香味がそれぞれくっきりと感じられるように思います。アルコールに乗って香りが立つせいかと思います。1995年はアルコール度数が低い(それでも50%あります(笑))分、まろやかでとろみが感じられます。どちらも硫黄感や後口の渋みなどは共通するところで、やはりかなり強烈なクセがあります。

評価:品質は甲乙付け難く、互角だと思いますが、好みとしては1990年の方がクリアで色々な香味をくっきり感じられることから好きでした。

【評価】
ジャパニーズウイスキーらしくない個性の強さが逆に嬉しいです。
本品も1995年蒸留もですが、開封してしばらく期間をあけることで香味が開いてきそうな印象です。まだ20年の眠りから覚めていない感じがします。現時点ではジャパニーズウイスキーとしては恐らくレアな、大変クセの強いウイスキーです。しばらく置いておいてから改めて飲んでいこうと思います。

ジャパニーズウイスキーとは思えない強いクセが共通点ですが、どうやら若鶴酒造はウイスキー蒸留用のいわゆる銅製ポットスチルを所有していなさそうで、焼酎を蒸留するのと同様の単式蒸留機(ステンレスなど)でウイスキーを蒸留しているようです。

若鶴酒造は工場見学なども行っていますが、いくら検索してもポットスチルの画像が出てこず、ネットの書き込みが情報源ではありますが、焼酎蒸留用の単式蒸留機で蒸留しているようだ、とのことでした。ウイスキーを銅のポットスチルで蒸留するのは、「ウイスキーマガジン」の記事によると硫黄化合物を銅が吸着してくれるのだそうで、独特のクセや硫黄感はそのあたりが影響していそうです。

また、麦芽の甘みは「オールド・マスター」を思い出す煮た小豆感がありますが、麦芽をスコットランドから輸入しているそうですので、それもまた納得できるところです。ピートの効いた麦芽を輸入しているのかもしれませんね。

【リピート】
2013年から3年連続でリリースされており、来年もリリースされれば購入対象として検討します。

2014年は1990年蒸留、2015年は1995年蒸留ということで、間はどこに行ったのでしょうか。蒸留を休止していた可能性もありますが、日本酒がメインの酒蔵ということもあってとかくウイスキーに関しては情報は少なく、本品もHPには全く記載がないなどなかなかわかりづらいです。ただ、現在高島屋オンラインストアで、1990年蒸留を25年モノ(税込32,400円)、1995年蒸留を20年モノ(税込12,960円)として販売されています。

恐らくですが、来年以降は1991年~1994年蒸留のものは25年モノとして売り出し、1996年以降蒸留のものを20年モノとして売り出すのではないかと思われます。また、2013年版若鶴20年、2014年版若鶴20年がアルコール度数59%であったのに対して、2015年版は50%でした。毎年、出してすぐに売り切れになっていたように思いますので、高島屋で販売することなども踏まえて、2015年は若干加水してボトリング本数を増加させたのかもしれません。

本当に情報が少なく、いずれ若鶴酒造に工場見学に行って聞いてみたいところですが、現在もウイスキーを蒸留し続けているのか、既に新規の蒸留はやめているのか、仮にやめているとすればいつまで蒸留していたのかなどは全くもって不明です。

願わくば蒸留をずっと継続されておられ、今後も定期的なリリースがあらんことを。ハイボール、マッサンブームで日本のウイスキー市場は活況を呈していますし、海外も新興国を中心にウイスキー需要が伸びています。日本の地ウイスキーも久々にビジネスチャンスだと思いますので、大いに頑張ってほしいものです。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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若鶴20年 1995年蒸留

皆さんこんばんは、ポッキーです。

おビール様の後はウイスキーへ移行。今日は日本の地ウイスキーを飲みます(∩´∀`)∩
今日飲むのは「若鶴酒造」のシングルモルトウイスキーです。地ウイスキーは長らくウイスキーの消費が低迷していたことから、蒸留を停止してしまったり、廃業してしまったり、自家蒸留ではなくスコットランドなどから購入した原酒を保存・ブレンドして販売していたりがほとんどですが、本品はシングルモルトウイスキーです。

シングルモルトウイスキーというのは、二条大麦を原料として単式蒸留機で蒸留したモルトウイスキーの内、たった一つ(シングル)の蒸留所のみで蒸留されたウイスキーのことを言います。サントリーの「山崎蒸溜所」でいうところの「シングルモルト山崎」などに当たります。

即ち本品は若鶴酒造で蒸留された原酒だけで構成され、スコッチウイスキーなど他のメーカーが蒸留した原酒は使用されていないことになります。その蒸留所・酒造会社の個性を色濃く感じられるシングルモルトウイスキーであることに加えて、大手と比較して生産量の少ない地ウイスキーだけに、どのような個性を感じられるか尚のこと楽しみです( ^ω^)

名称:サンシャインウイスキー20年シングルモルト 1995-2015
種類:ウイスキー(シングルモルト/ジャパニーズ)
製造:若鶴酒造株式会社
容量:300ml 50%
価格:5,400円(税込)
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【香り】
ストレートでは、かなりしっかりとしたピート香に、硫黄香、アルコールのパンチ、奥から樽由来と思われる杏香がします。「ヘヴィリィピーテッド」とはどこにも記載されていませんが、とってもピーティです。

少量加水すると、ピートや硫黄感が後退し、アルコールのパンチがきつくなります。同時に杏香も少し前に出てきます。

トワイスアップ(1:1加水)まで加水すると、穏やかなピート香と硫黄香に加えて、杏の甘い香りに蜂蜜様の麦芽の甘い香りがかなり前に出てくるようになります。恐らく熟成に際して樽を何度も交換したりはしていないと思われ、香りが閉じている部分もあると思いますが、それが加水で開いてくる感じです。

【味】
ストレートでは、硫黄の匂いのする煙、杏、モルトの甘みも少し感じられます。ジャパニーズウイスキーを飲んだはずがとびきり個性の強いスコッチウイスキーを飲んだかのような印象を受けます。アルコール度数50%だけにそれなりにアルコールの刺激を感じますが、20年の熟成は伊達ではないようで、この度数ですがストレートでもしっかりと飲める円熟味を感じます。

少量加水すると、引き続きピートと硫黄ははっきり感じますが、アルコールのパンチがいくぶん薄れ、その分モルトの甘みをストレートよりも感じられるようになります。

トワイスアップにすると、ピーティで50%というアルコール度数らしいパンチもありますが、飲み口がかなり滑らかになり、麦芽の甘みがきちんと感じられるようになります。格段に飲みやすくなります。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、アルコールの刺激はほとんど感じられなくなり、非常に飲みやすくなります。ピート感と硫黄感はアルコール感が薄れたことでかえって目立つようになりますが、後を引かないようになり、麦芽の甘さ、少しナッツ感、洋梨か青りんごのような青い果実感も出てきます。

オンザロックでは、ピートと硫黄、それらに由来すると思われるビターなチョコレート感に、奥から麦芽の甘みを感じられます。

ハイボールにすると、引き続きピートで煙たく、硫黄感もありますが、後口の麦芽の甘さが心地よいです。20年もののシングルモルトをハイボールにするのは何とも罪悪感がありますが、個性の強い酒をスイスイと飲むには良い飲み方だと思います。

【評価】
「日本のアードベッグ・ラフロイグ」。とか言うとウイスキーにお詳しい方々から鼻で笑われそうですが、本品はピーティで癖が強く、甘口で飲みやすいジャパニーズウイスキーの主流・流行とは完全に一線を画します。一体何を思ってウイスキー需要の落ち続ける1995年にこのような個性的な原酒を蒸留したのか、当時の杜氏さんや経営陣に聞いてみたい程です(笑)

現在売られている地ウイスキーの多くはブレンデッドウイスキーで、アルコール度数も低めのものが多くなっています。また、ほとんどがノンエイジ(年数表記なし)で、水割りやハイボールで消費するのが妥当というものが大半です。

そんな地ウイスキーにあって、本品は「シングルモルト」で、「20年という長熟」もので、アルコール度数50%の「カスクストレングス*」で、ストレートでも十二分に美味しく飲めてしまうという異例づくしの地ウイスキーです。

*製品化するために樽毎のアルコール度数の差を調整する程度に加水するのみで、ほとんど樽出しそのままの高アルコール度数のウイスキーのことです。樽で眠っている段階のウイスキーはアルコール度数が50%~60%、場合によっては更に高い度数になっており、通常は販売する際に割水して、40%前後に調整されます。

フルボトルで12,960円ですが、ニッカウヰスキーのピュアモルト竹鶴21年が15,000円、サントリーの山崎・白州18年が25,000円と考えると値打ち感があります。生産量が少なくコスト高になりがちな中小企業ということを加味すると、相当にお得感があります。ハイボール・マッサンブームでジャパニーズウイスキーの原酒が軒並み枯渇し、終売や値上げが相次ぐ中においては20年もののシングルモルトウイスキーでこの価格は破格値と言ってもよいかと思います。

【リピート】
2013年から毎年20年もののシングルモルトが発売になっており、基本的に世間の20年熟成ウイスキーと比較して安めなのが嬉しいとことです。段々値上げ傾向にありはしますが、これだけの個性派長熟モルトが比較的安値で味わえるのはとても嬉しく、来年が楽しみです。

フルボトルか一升瓶というラインナップが一般的な地ウイスキーの中で、300mlの手を出しやすいボトルでも販売してくれているのはとても有難いです。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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