ポッキーの酒的備忘録

日本酒、焼酎、ウイスキー、ビールなどなど、私、ポッキーが毎日のように飲むお酒の私的備忘録です。 テイスティング能力、語彙ともに貧困ですが、記録に残すことで少しづつ慣れていければいいなぁ… お酒との組み合わせ、食事や肴についても記録に残していきます。 自分がリピートする際の参考に。どなたかの参考にもなれば幸いです。

宮城峡蒸溜所(宮城)

三度、ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所

皆さんおはようございます、ポッキーです。

仙台まで来てしまったからには、酒好き、ウイスキー好きとしてはここに行かない選択肢はないのではないでしょうか(・∀・)

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2015年の初訪問に始まり、昨年二度目の訪問をしてから半年も経っていませんが、三度目となる「ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所」への訪問をしてきました(∩´∀`)∩

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過去、二度の訪問では、仙台駅からバスで行きましたが、今回は電車で行ってみました。

バスの場合、仙台駅からニッカ橋バス停まで、約60分で運賃は1,000円です。
電車の場合、仙台駅からJR仙山線作並駅まで、約40分で運賃は500円です。

電車の方が安上がりですが、作並駅から宮城峡蒸留所までは徒歩約25分と少し距離があり、タクシーを利用してしまうとバスの方が安上がりです。

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しかし、土日祝日限定ではありますが、作並駅から宮城峡蒸留所までは無料のシャトルバスが運行しており、これに乗れば5~10分程で蒸留所に到着します。「愛子」は確か「あやし」と読むんだったかと。

電車→シャトルバスを利用すれば、バスよりも安く、かつ早く蒸留所まで行ける場合もあります。このパターンの場合、シャトルバスが蒸留所受付前まで一気に連れて行ってくれます。

バスの場合、ニッカ橋バス停から宮城峡蒸留所まで5~10分ほど蒸留所敷地内を歩いて受付まで向かうことができ、外からではありますが蒸留所の建物など、敷地内をゆっくり見ながらいくことができます。

バスも電車もそう本数が多いわけではありませんので、スケジュールとダイヤの兼ね合い、また天候なども考慮して選択されるのがよろしいかと存じます(´∀`*)

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さて、せっかくの蒸留所訪問ですし、見学ツアーへの参加など、のんびり滞在していきたかったのですが、あいにくこの日は午後から予定が入っており、あまり長居はできません。

午前9時のオープンとほぼ同時にやってきまして、お土産もろくすっぽ見ずに、いきなり試飲からスタートです(笑)
酔っ払っていても差し支えない予定なのですが、まさかの朝9時からウイスキーです(ノ∀`)



…最高ですよね.。゚+.(・∀・)゚+.゚



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まずはニッカのブレンデッドウイスキーの最高峰であった、終売品の「鶴17年」(400円/15ml)と、蒸留所限定品として数量限定で復活した「鶴」(400円/15ml)です(以下、いずれも15mlでの値段です)。

試飲メニューなどは二度目の訪問時の記事をご参照ください(・∀・)

二度目の訪問時には、「鶴」は試飲だけで、お土産物コーナーでは売切れになっていたんですが、今回は1本だけですが残っていましたよ( ^ω^)

「鶴17年」はシャープでありながら奥行き、広がりのある複雑な香味、「鶴」はマイルドで濃厚な香味でした。「鶴17年」の方がよりピントの合った味のような印象を受けました。

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お次はグレーンウイスキー飲み比べ(´∀`)

「カフェグレーン12年 ウッディ&メロウ」(300円)と「カフェグレーン ウッディ&メロウ」(300円)です。いずれも蒸留所限定販売の「カフェグレーン」で、12年の方は既に販売は終了し、試飲のみとなっています。

以前に飲んだ「宮城峡12年 シェリー&スイート」などと同時期に販売されていたものですが、今はシングルモルト、カフェグレーンともノンエイジ(年数表記なし)に変わっています。

長熟原酒が本当に不足しているんでしょうね(´・ω・`)

味は個人的には12年の圧勝。どちらも「ウッディ」な風味が強いのですが、ノンエイジの方はそれが目立ちすぎてしまっているように感じました。

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ラストは贅沢に飲んじゃいましょうセレクト(´∀`*)

飲んだのは「ピュアモルト竹鶴21年」(500円)、「シングルモルト宮城峡15年」(500円)、「シングルモルト宮城峡12年」(400円)です。普通にバーなどで注文すると、とてもこの価格では飲めないですよね(・∀・)

3倍ならお安い方で、下手をすると5~6倍するんじゃないかと思います。終売品の「シングルモルト宮城峡」シリーズはそもそも飲めませんしね。

「竹鶴21年」は穏やかで落ち着いた、円熟の味。素晴らしい。

「シングルモルト宮城峡」はシェリー樽原酒の風味が効いた構成になっており、年数が高まるほどシェリー感が濃厚になっていきます。反面、硫黄やゴム系の好ましくない風味も顔を覗かせますので、表記年数が長いほど良いわけでもないように思います。

個人的には15年よりも12年の方が好きでした。


(・ω・ノ)ノオイトイテ


蒸留所見学は、実際の生産現場を見ることができ、ウイスキーを肌で感じることができること、蒸留所限定品なども含め、魅力的なお土産物が多くあること、そして終売品やボトルで購入するには勇気のいる価格のものまで、一杯単位で、しかも巷のバーなどで飲むよりぐっと安い価格で飲めることなど、たくさんの魅力があります。

ハイボールブームやマッサンブームの影響と、東京五輪開催による外国人観光客や日本への注目度の高まりを背景に、この1~2年で日本のあちらこちらで地ウイスキーメーカーの蒸留所が新設・改装されています。

既に蒸留を開始しているところも多く、ニューポット(樽に貯蔵する前の蒸留したてのウイスキー原酒)の販売や、樽ごとの販売(蒸留所が保管・貯蔵して数年後にボトリングして引き渡し)なども始まっています。

ウイスキーの蒸留所やウイスキーがここ何十年かなかったくらいに、身近なものになってきていると思いますし、ウイスキーがお好きな方、興味のある方は是非、お近くの蒸留所を訪問してみてください(∩´∀`)∩

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帰りもシャトルバスと電車の組み合わせにしました。ビジターセンターができたら、また訪問したいと思います。今度こそいつになるやらわかりませんが(ノ∀`)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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ニッカウヰスキー原酒を大幅増産&ビジターセンター新設

皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日は休肝日にしようということで、たまにはお酒関係のニュースをご紹介します(∩´∀`)∩

ニッカウヰスキーが9月29日に、ウイスキーの原酒を大幅に増産すると発表しました。2017年中に宮城県仙台市にある宮城峡蒸留所の休止設備を再稼働し、2017年に国内全体で原酒を仕込む量を2016年比で4割増やすそうです。

ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝氏を主人公にしたNHK連続テレビ小説「マッサン」の影響などでウイスキー人気が高まったほか、海外でも日本産ウイスキーが好評で輸出が拡大したことに起因してのことです。


ウイスキー原酒の熟成期間は最短3年は必要で、長い場合は数十年に及びますが、ニッカウヰスキーはウイスキー市場が将来にわたって成長するとにらみ増産に踏みきったようです。


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4割増産とは思い切ってきましたねΣ(・ω・ノ)ノ


マッサン放映直後の時には、一過性のブームに終わることを懸念してあまり生産量を増やしていなかったニッカウヰスキーですが、その後もウイスキーの人気が堅調で地ウイスキーブームまで起きていることや、数年後に東京五輪を控えること、日本だけでなく世界的なウイスキーブームで、同じく日本だけでなく世界的なウイスキー原酒不足になっていることなどから、ついに増産を決意したんですね。


写真は先日「ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所」を訪問した時の記事にも掲載したものです。「増産工事【受付】守衛所」の案内が出ていましたし、蒸留所内もあちこち工事中でしたのでいよいよ増産に踏み切るのかとワクワクしていましたが、いきなり4割も増産とはニッカウヰスキーも勝負をかけてきましたね(´∀`*)


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また、宮城峡蒸留所の休止設備を再稼働するとのことで、確かに去年も今年も蒸留所を見学した際にはあちこち稼働していない建物が散見され、写真でも最奥の建物、右奥の建物は使用していない又はほとんど使用していなかったはずです。


余市蒸留所には訪問したことがありませんのでわかりませんが、少なくとも宮城峡蒸留所は増産余力がある施設であるわけですね。


ウイスキーは原酒の熟成に長い年月を要し、製品化まで長期間を要することから、将来の需要を見越して生産量を調整する必要があり舵取りには難しさが付き纏います。多すぎれば過剰在庫となり安値で売り捌いたり最悪廃棄したりすることになりますが、少なすぎればマッサンブーム以降のニッカウヰスキーのように主だった製品を軒並み終売にしてしまわなければならなくなったりするわけです。

製品化する際に需要が冷え込んでしまっている怖さはあるでしょうが、約3年後には東京五輪が控えており、若いながらも製品化できる原酒ができあがる時点での需要の目処は立ちますし、欧米各国、アジア新興国でもウイスキー需要は旺盛ですので、仮に日本でのウイスキーブームが沈静化したとしてもリカバリーは効くとの判断があったのだと思います。

個人的にはとにかく早い内に原酒を増産していただき、たっぷりと長熟用の原酒に回していただき、再び余市や宮城峡の長熟シングルモルトが気軽に飲める日が戻ってきてほしいと切に切に願っている次第です(・∀・)


(・ω・ノ)ノオイトイテ


同じく先日の宮城峡蒸留所訪問時の記事にも書きましたが、ニッカウヰスキー仙台工場宮城峡蒸留所に来春、映像やセミナーの専用室を備えたビジターセンターが新設されます。これまたマッサンブームの影響で来訪者が急増しているようで、蒸留所の歴史やウイスキーの製造法を紹介して、PR効果を高めたい考えだそうです。

来年3月にオープン予定で、隣接する既存待合所も改修し、ウイスキーの蒸留釜「ポットスチル」を展示するそうです。

現在の見学コースは蒸留棟や貯蔵庫を回り、ゲストホールで試飲するというもので、ビジターセンターではウイスキーのうんちくを伝える講座なども開く予定だそうです。

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©アサヒビール株式会社

ウイスキー原酒の増産といい、ビジターセンター新設といい、来年以降もニッカウヰスキーから目が離せませんね(∩´∀`)∩

ニッカウヰスキー最大のライバル、サントリーも山崎・白州蒸留所双方で既に原酒の増産を行っていますし、地ウイスキーメーカーも次々に新設や設備更新が行われています。

来年3月以降に宮城峡蒸留所に再訪したいのはもちろん、新たにできる蒸留所や改築・設備更新を行った地ウイスキーメーカーの蒸留所にも色々行けると良いなと思っています(*´Д`*)

も~楽しみが多くてしょうがないですね(笑)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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再びニッカウヰスキー宮城峡蒸留所

皆さんこんばんは、ポッキーです。

岩手県に訪れた後で宮城県まで足を伸ばしたのは、もちろん牛たんのためでもあり、当地のBARを訪問したいがためでもあったのですが、やはり主たる目的はこれ(∩´∀`)∩

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マッサンこと竹鶴政孝氏が設立した、ニッカウヰスキー第二の蒸留所である「宮城峡蒸留所」への訪問です.。゚+.(・∀・)゚+.゚

宮城峡蒸留所へは去年に続き二度目の訪問となります。こんなに早く再訪できるとは思ってもいませんでした。招待してくれた友よありがとう(笑)

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宮城峡蒸留所へは、電車またはバスで行くのが便利です。駐車場も広くありますので、自家用車で行くことも可能ですが、飲みたいですよね?飲みますよね?(´∀`*)

電車の場合は、JR仙台駅からJR仙山線作並駅までおよそ30~40分で、片道500円です。土日祝日は作並駅から宮城峡蒸留所まで、概ね1時間おきにシャトルバスが運行しています。平日は作並駅から宮城峡蒸留所まではタクシーまたは徒歩ということになります。およそ作並駅から宮城峡蒸留所まで約2㎞です。

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前回に続き、今回もバスで宮城峡蒸留所へ訪問しました。JR仙台駅前のバス停から840系統の作並温泉行に乗車し、ニッカ橋バス停までおよそ63分、片道1,000円ちょうどです。ニッカ橋バス停から宮城峡蒸留所まで約600mです。

基本的にきっかり1時間おきに出ていてわかりやすいことと、飲んだ後で絶対に駅まで歩きたくないと思ったのでバスにしました(ノ∀`)

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ニッカウヰスキー第二の蒸留所を宮城峡に決めた経緯は、HPによると以下のとおりです。

ニッカウヰスキー創業者、竹鶴政孝氏が昭和42年5月にこの地を訪れ、 新川(にっかわ)の清流を汲み飲んで、あまりにも清冽で磨かれた味に驚嘆し、北海道余市に続いてニッカが求めた第二のウイスキーの故郷、仙台工場の建設を 決定した記念の地です。

蒸留所の側を流れる新川はさすがに仕込水ともなるだけに清流でした。

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ニッカ橋バス停目の前のニッカ橋を渡ってから、600mほど歩くとニッカウヰスキー仙台工場「宮城峡蒸留所」へと到着します。

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蒸留所まで歩いている途中から色々な建物が見えてきますので、歩きながらどんどん期待感が高まってきます(・∀・)

「増産工事受付」の看板を発見w(゚o゚)w
現在のマッサンブーム、ウイスキーブームには間に合わないでしょうが、数年後にやってくる東京五輪を見据えてのことなんでしょうね。

短熟の原酒を販売するだけなら今の態勢でも何とかなるのでしょうが、長熟原酒用を確保しつつ今の勢いを維持するためには、増産しないとどうにもならないのかもしれませんね。

いやー今後がまた楽しみになってきました(笑)

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大量の「飼料」と書かれた袋たち。モルトウイスキーの原料である二条大麦麦芽またはグレーンウイスキーの原料であるとうもろこしが入っているんだろうと思います。

ニッカの特徴的なグレーンウイスキーである「カフェグレーン」を製造するカフェ式連続式蒸留機は、ここ宮城峡蒸留所に設置されています。

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蒸留所の受付すぐ側の、駐車場横手に飾られているポットスチル。ニッカウヰスキー最初の蒸留所である「余市蒸留所」で実際に使用されていたものだそうです。

NHKドラマ「マッサン」の撮影にも使用されたそうで、撮影中は土台だけがポツンと残り、ドラマに貸出中の看板に変わっていたそうです(´▽`)

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見学は試飲も含めて約60分。無料です(∩´∀`)∩ワーイ

見学受付裏手の以前レストランがあった場所に、ビジターセンターが建設中です。来年3月オープンの予定で、蒸留所見学のツアーガイドさんのお話では、ビジターセンターがオープンすると少し見学コースの内容なども変わってくるかもとのことでした。

ビジターセンターが完成したらまた是非行ってみたいですね(´∀`)
行ける方は今のうちにも1回行っておいて、来年再訪して違いを体感されてみるのもよろしいかと思います。

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受付所内の展示。リタのエピソードなど他にも展示はありますが、ネタバレ防止、行かれた方のお楽しみということでベタな展示だけ写真を貼っておきます(´∀`*)

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二条大麦を発芽させて麦芽にするキルン塔とグレーンウイスキー「カフェグレーン」の醸造塔です。基本的に建物は赤レンガで統一されていて、とてもオシャレです。少々外観がうらぶれてきている気はしますが(笑)

キルン塔は今は使われておらず外観だけをシンボルとして残しているそうです。日本のウイスキーの原料となる二条大麦は、ほぼ全てが海外から輸入です。発芽済みの麦芽の状態で、ピートを焚いたもの、ノンピートのものなどをメーカーの要望に応じて対応してくれる業者が海外にはあるようです。

何も日本に限った話でもなく、本場スコットランドでも自社の蒸留所で麦芽を発芽させる、フロアモルティングと呼ばれる作業を行うところは少なくなっているようです。

ニッカウヰスキーの蒸留所見学は試飲もついて無料なのは嬉しいのですが、外観だけで中には入れないところが多くなっていて、そこは少々寂しさを感じます。

この辺りはニッカウヰスキーは、元々工場見学を意識して蒸留所を設立したサントリーや、蒸留所見学を意識して、昨年、見学コースの大幅な改修を行ったキリンディスティラリーの後塵を拝しているように感じます。

来年3月のビジターセンターオープンによってどのように変わってくるのか、大いに期待していようと思います(´∀`)

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麦芽を収納する巨大なサイロです。ここもやはり外観だけです。

とはいえ、故竹鶴政孝氏の指示に基づき赤レンガで統一された建物たちに加え、電線は地中に埋められ電柱などはなく、蒸留所敷地内の木々も必要最低限しか伐採されていません。景観に配慮され、自然と共生している杜の都の蒸留所、外観をのんびり見て回るだけでも楽しいものがあります。

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麦汁を製造するマッシュタンです。やはり大きい。近寄って見ることはできませんでした。

麦汁は砕いた大麦麦芽を熱湯に浸し、糖化酵素の力で麦のデンプンを糖化させて製造します。麦そのままの状態では糖化酵素はなく、発芽させて麦芽にすると糖化酵素を合成するようです。そのままにしておくとどんどん糖化が進み、できあがった糖を使って麦が育っていってしまいます。

そのため一旦ピートを焚くなどして乾燥させ、生育を止めておき、酒造りの際に破砕、熱湯に浸すことで再び糖化酵素を働かせ、デンプンを糖化させることで甘い麦汁ができあがります。

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マッシュタンで作られた麦汁は仕込槽へと移され、ウイスキー酵母によってアルコール発酵させられます。映像を写真におさめたものなので見づらいかと思いますが、アルコール発酵させた麦汁はビールと近しいものになります。

根本的にはビールとまったく同じものなんじゃないかと思いますが、ウイスキー酵母を使うかビール酵母を使うかや、微妙な製法の違いによって、そのまま飲んで美味しいビールと、そのまま飲んでも美味しくないウイスキー蒸留用のビールもどきに別れるんじゃないかと思います。

このビールもどきを「ウォッシュ」と呼ぶそうです。

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工場内を歩いているとあちらこちらで見かける「キング・オブ・ブレンダーズ」の紋章。ニッカウヰスキーの、特にブレンデッドウイスキーの「ブラックニッカ」シリーズのマスコットになっていますね。「ヒゲのおじさん」とも呼ばれ親しまれており、ニッカウヰスキーと聞いてこのおじさんを思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。

左手に持つのは麦の穂で、右手に持つのはウイスキーのテイスティンググラスだそうです。

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ウォッシュを蒸留してウイスキーにするためのポットスチルです。工事中とのことでこれ以上近づけず(´・ω・`)

手前の初留釜は最近磨いたそうでピカピカですが、奥の再留釜は使い込まれて黒ずんでいますね。ポットスチルにしめ縄がかけてあるのは、広島県の造り酒屋に生まれた竹鶴政孝氏のこだわりだったそうです。

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代わりに映像で蒸留塔の様子について説明を見ることができました。

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ウォッシュを初留釜で蒸留するとおよそアルコール度数20~25°程度のスピリッツとなり、これを再留釜で二回目の蒸留を行うとアルコール度数60~70°の「ニューポット」の完成です。ニューポットは焼酎のようなもので香りも味も荒々しく、無色透明です。

このニューポットを木製の樽で熟成させることで、木材から染み出すエキスで琥珀色に色づき、不純物は樽の木材が吸着し、長い時間が経つ間に荒々しい角は取れ、まろやかな味わいになっていきます。

そうしてできあがるのがウイスキーです。

ちなみに焼酎は麹菌の力で蒸留前の「ウォッシュ」の状態で既に20°程度のアルコール度数になっていますので、蒸留は一度だけ行うのが一般的です。ウイスキーの「ウォッシュ」、ビールもどきはアルコール度数7°前後ですので、一度の蒸留では十分なアルコール度数にならず、そのため二度の蒸留を行うことが一般的になっています。

スコッチウイスキーのローランドモルトや、アイリッシュウイスキーなどの中には、三度の蒸留を行う蒸留所もあり、そうして造られるウイスキーは非常にすっきりとした味わいに仕上がるようです。

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ウイスキーを熟成させる貯蔵庫内です。少数の樽が並んでいただけですので、見学用のオブジェまたは貯蔵している内のほんの一部なんだろうと思います。

ウイスキーは木の樽に入れて熟成させますので、気温や湿度による木材の収縮と膨張、呼吸の影響を受け、少しずつ蒸散していきます。そうして樽から目減りしていったウイスキーを「天使の分け前」といいます。

熟成環境によって目減りの速度は異なりますが、展示では熟成5年で既にけっこうな量が減り、熟成12年ともなると約半分がなくなってしまっています。いつも思いますが天使もなかなか甘くないですね( ´_ゝ`)

これだけエグいと「ヤ◯ザのショバ代」とかの方が適切な気がしますが……(-。-) ボソッ

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ウイスキーの熟成に使用する樽です。

ウイスキーを寝かせる樽は通常内側を炙って焦がしていますが、この焦げが炭の役割を果たして不純物を濾過、吸着してくれる効果があるそうです。

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木材の種類、樽の大きさ、ニューポットを入れる前に入っていたお酒の種類などによって、熟成の進み方やできあがるウイスキーの味わいに大きな変化が出てきます。

一般に小さい樽の方が樽内のウイスキーの体積に対する樽材に接地するウイスキーの面積の割合が高くなり、木の呼吸の影響を受けやすくなります。その結果、熟成は早期に進むと共に、染み出してくる木のエキスの影響も大きくなり、樽香が強くなりがちです。

また、ニューポットを入れる樽は、新樽と呼ばれる真新しい樽であったり、その前にバーボンやシェリー酒などの熟成に使用されていた古樽であったりします。ウイスキーの熟成にも繰り返し何度か使用しますので、ニューポットの前に別のニューポットの熟成に使用されていたり、別の樽で寝かせておいたウイスキーを移し替えたりもします。

新樽は木材にエキスがたっぷり詰まっており、木の風味を強く持つウイスキーができますし、バーボン樽やシェリー樽であれば、木のエキスに加えてそれらのお酒の風味も一緒にウイスキーに移ります。既に何度かウイスキーの熟成に使用された樽であれば、木のエキスの出具合はゆっくりになりますが、その分あまり木材の香りのきつくない穏やかなウイスキーができあがるようです。

そんなこんなでできあがる様々な個性の無数の原酒を、蒸留所のブレンダーと呼ばれる方たちがブレンドし、製品化されて私達が日頃飲むウイスキーのできあがりです。

ウォッシュのできばえ、蒸留の具合、蒸留機の形状、樽、熟成年数、貯蔵庫の状況etc...ウイスキーの個性を決める要素は挙げればキリがなく、一つとして同じ原酒、同じ樽はないとも言われます。それをテイスティングし、ブレンドし、常にほぼ一定の品質と味を保っている、ニッカウヰスキーなど大手ウイスキーメーカーのブレンダーさんの努力には頭が下がります。

酒造りに限らずですが、製造業、モノづくりの現場を見るというのは実に楽しく、参考になり勉強になるものです。皆さんも蒸留所やビール工場、酒蔵などのお近くにお立ち寄りの際は、是非足を運んでみられてはいかがでしょうか(´∀`*)

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楽しい楽しい試飲も待っていますしねっ!!(゚∀゚)

というわけで無料の蒸留所見学のトリを務めるのは、蒸留所訪問最大のお楽しみである試飲タイムです(*´Д`*)

試飲できるお酒は、ブレンデッドモルトの「竹鶴ピュアモルト」、ブレンデッドウイスキーの「スーパーニッカ」、果実酒の「アップルワイン」の3種類です。ハンドルキーパーやお酒の飲めない方向けに親会社であるアサヒビール系のソフトドリンクも置いてあります。

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「アップルワイン」は以前に飲んでいますし、とことんウイスキーが飲みたかったので今回はパスしました。

「竹鶴ピュアモルト」は青りんごを思わせる風味を感じられる爽やかな味わいです。なまじ爽やかな味わいの分、アルコールのツンツンした部分も目立ち、少し若いなぁという印象です。

「スーパーニッカ」は現行のラベルになってからは初めて飲みましたが、香ばしいスモーキーさと「カフェグレーン」の甘みがしっかり感じられ、少し濃い口のブレンデッドウイスキーという印象です。

いずれの銘柄もまたじっくり色々な飲み方で試してみたいと思っています(・∀・)

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個人的には無料試飲は蒸留所見学のオマケのようなもので、有料試飲こそが本番だと思っています.。゚+.(・∀・)゚+.゚

現在のニッカウヰスキーはマッサンブームによる売上激増により、長熟原酒が枯渇する危機を迎え、様々な銘柄が終売となってしまい定番で販売されている銘柄は少なくなってしまっています。

しかし蒸留所の有料試飲カウンターでは希少な終売品や蒸留所限定品を飲むことができます。サントリーやキリンディスティラリーでもそうですが、蒸留所の有料試飲では、限定品や終売品、フルボトルで購入するのはなかなか厳しい高額な製品などが手頃な価格で飲むことができるのが魅力です(*´Д`*)

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宮城峡蒸留所の有料試飲カウンターには様々なウイスキーの香りを自由に嗅ぐことができるコーナーが用意されています。お土産選びやどれを試飲するかなどの参考になりますよ。

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最初に飲んだのは、終売品のブレンデッドウイスキー「鶴17年」と蒸留所限定で販売されているブレンデッドウイスキー「鶴」です。

昨年「鶴17年」が終売となり、ブレンデッドウイスキー「鶴」はニッカウヰスキーのブランドから消えていたのですが、「鶴」は特段の告知なくしれっといつの間にか蒸留所限定で復活しており、密かに話題になっていた製品です。ボトルでの販売もされているのですが、私が訪問した際には品切れとなっており、試飲のみ可能でした。

蒸留所限定で常時販売ではなく数量限定での復刻という噂も聞きます。そこそこのお値段のボトルのようですから仮にボトルで販売されていても気軽には買えないかもしれませんが、蒸留所に行かれたら試飲をしてみられて、気に入られたら入手しておくのが良いかもしれません。

「鶴17年」はキレ味鋭い実によくできたブレンデッドウイスキーで、すごく好みに合う味でした。美味しかったです。「鶴」はまろやかマイルドで脹らみのある甘みが感じられました。キレ味の「鶴17年」、マイルドな「鶴」といった印象です。

好みの問題ともいえますが、個人的には「鶴17年」に軍配。様々なタイプの長熟原酒を贅沢に使用している感じがあります。

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続いては宮城峡蒸留所に来てなぜか余市とブランデーを(笑)

余市蒸留所にはなかなか行ける目処が立たないし、ニッカのブランデーはボトルで購入しては飲まないだろうとの判断からです(ノ∀`)

「ニッカブランデーX・Oデラックス」は、先日飲んだ「ヘネシー」ほどの複雑さは感じられませんでしたが、なかなか美味しいものでした。フルボトルで税込5,400円ほどと決して安くありませんが、昨今のジャパニーズウイスキーの高騰ぶりをみると、熟成年数等の割りにブランデーはまだ割安な印象です。

余市は二種類とも相当にクセが強く、さすがにスコッチウイスキーにこだわったマッサンが目指したウイスキーだなぁという印象でした。12年熟成ですが思ったほど熟成感はなく、クセの強さが際立って少々飲みにくかったです。

余市蒸留所を訪問してもう一度じっくり飲んでみたいなぁ…ちょっと目処が立ちませんが(´・ω・`)

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トリは「シングルモルト宮城峡」10年、12年、15年揃い踏みです.。゚+.(・∀・)゚+.゚

長熟原酒枯渇危機により、ニッカウヰスキーの年数表記ありのシングルモルトはすべて終売となってしまい、現在はノンエイジ(年数表記なし)のみが販売されています。

ネットなどではかなりのプレミアが付けられて販売されていますし、バーで飲んでもけっこうなお値段になりますが、ここではハーフショット(15ml)ではありますが各300~500円で飲むことができ、この手頃さがまた蒸留所ならではで嬉しいんです(´∀`*)

宮城峡10年、12年、15年は、熟成年数が増えるに従って色味が濃くなり、シェリー感が増していきます。ピーティ&スモーキーな余市と、シェリー感あるフルーティな宮城峡という印象が個人的には強いのですが、宮城峡3種はいずれもシェリー感漂うもので、熟成感もあり美味しかったです。

熟成年数が長くなるほどシェリー感も濃厚になってリッチな味わいになっていますが、一方でシェリー系のウイスキーに良くみられる金属感やゴム的な香味も強くなってしまいます。意外と10年、12年がシェリーの嫌な要素も少なめで飲みやすい感じでした。

というわけで長くなりましたが1年ぶりの宮城峡蒸留所を堪能してまいりました(∩´∀`)∩
時間が経つに連れて試飲のメニューや売店で売られているものも変化がありますし、自分の見方も変わってきますので蒸留所見学も楽しめました。

次に行ける機会がどれくらい先のことなのか予想がつきませんが、また是非行ってみたいと思います。その頃にはビジターセンターもオープンしていることでしょうし、また新鮮さを持って楽しめそうです。

これを以って今回の仙台訪問記事も終わりです(・∀・)
次回からは通常更新に戻ります(・∀・)ノシ

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ

宮城峡12年 シェリー&スイート

皆さんこんばんは、ポッキーです。

さて、今日飲むのは昨年末から続けてきた宮城峡シリーズの私の手持ちの区切りとなる一本です。
次にシングルモルト宮城峡の新製品を飲めるのはいつになるでしょうか(´・ω・`)
楽しみでもあり寂しくもあり、ニッカウヰスキーには今後も良質なウイスキーを提供し続けてほしいものです。

名称:シングルモルト宮城峡12年 シェリー&スイート
種類:ウイスキー(シングルモルト/ジャパニーズ)
製造:ニッカウヰスキー株式会社
容量:180ml 55%
価格:2,657円(税込)
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【ストレート】
アルコールの揮発感、硫黄、レーズン、紅茶、タンニン、イチゴの香りがします。奥からはバニラやうっすらチョコレートのような樽香もしてきます。

口に含むと、アルコール度数が高いだけにピリピリとしたアルコールの刺激が走ります。次いでシェリー樽由来のイチゴのような甘酸っぱさ、タンニンの渋みを感じます。シェリー&スイートの名前通り、シェリー感が非常に強く、甘み強めの甘酸っぱさを感じます。

【加水】
少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、アルコールの揮発感とシェリー樽由来の紅茶のような香り。ただ、加水してもぼやけたような感じがして、あまり香りが立たない印象です。

口に含むと、少量の加水でアルコールの刺激はストレートよりもかなり後退しています。イチゴのような甘酸っぱさがはっきり出ており、フレッシュですが、あまり鮮烈な印象はなく、熟成感ももう一つ弱いように思います。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、硫黄やタンニンが目立つようになります。これらが他の香りをくぐもらせている印象です。

口に含むと、アルコールの刺激はかなり薄れており、香りを嗅いだ時ほどには硫黄感は感じられず、シェリーの甘酸っぱさやモルトウイスキーの麦芽の甘さを感じます。

【ロック】
オンザロックにすると、バニラとチョコレートのような樽香が前面に出てきます。硫黄感は後退しますが相変わらず存在し、香りの立ちを阻害している印象です。

口に含むと、アルコールの揮発感、シェリーの甘酸っぱさ、タンニンの渋み、モルトウイスキーの麦芽の甘みを感じます。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、硫黄感は引き続きありますが幾分薄れ、うっすらチョコレートのような樽香とモルトウイスキーの甘い香り、シェリーの甘酸っぱい香りを感じます。口に含むと、硫黄、チョコレート、タンニン、うっすらと麦芽の甘さを感じます。

【その他】
ハイボールにすると、麦芽の甘さやシェリーの甘酸っぱさも感じられますが、硫黄感やタンニンの渋みの方が目立つ印象です。正直ハイボールは全くオススメできません。

【感想】
厳しい言い方になりますが期待はずれでした。ただ、前日の1990'sの印象が残りすぎていたのかな、という気もしますし、まだ開栓したばかりで眠りから覚めておらず、香りも味も閉じているのかなと思います。硫黄感やタンニンが良い部分をことごとく押さえ込んでいるかんじがしました。

私がタンニンが得意でないことから、あまり衡平な判断ができていない部分は否めず、もう少し時間を置いてから、改めて味わってみます。時間の経過で酒質が開いてくることを期待しようと思います。

【リピート】
残念ながら終売品です。現時点では仮に終売でなくともリピートはないです。次に飲んだ時に良い意味で期待を裏切ってほしいと思います(*^◯^*)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ

宮城峡1990's

皆さん明けましておめでとうございます、ポッキーです。

皆様におかれましては健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます(∩´∀`)∩

一年の計は元旦にあり。今年もしっかり飲んだくれていこうと思います( ^ω^)
ブログもしっかり更新していく所存ですので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、せっかくのお正月ですし、1月1日は一並びのポッキーの日でもあります(笑)新年の幕開けに相応しく、ちょっと良いお酒を飲もうと思います。

飲むのは昨年末からの宮城峡シリーズの続き、「宮城峡蒸留所」限定で発売されていた「シングルモルト宮城峡1990's」です.。゚+.(・∀・)゚+.゚

本品はその名の通り、1990年代(1990年~1999年)に蒸留された宮城峡のモルトウイスキーをブレンドしたシングルモルトウイスキーです。2014年の発売でしたので、最も若い原酒でも15年熟成ということになり、最長では何と24年もの熟成期間を経ていることになりますw(*゚o゚*)w

日頃なかなか開封する勇気の出ないクラスのお酒ですが、理由(言い訳)があるって(・∀・)イイネ!!

名称:シングルモルト宮城峡1990's
種類:ウイスキー(シングルモルト/ジャパニーズ)
製造:ニッカウヰスキー株式会社
容量:180ml 55%
価格:6,480円(税込)
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宮城峡2000'sとの色味の違い。1990'sの方がかなり色が濃いです。
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【ストレート】
アルコール度数は相当高いにも関わらず、アルコールの刺激はほとんどなく、うっすら揮発感がある程度です。紅茶、タンニン、レーズン、カラメル、バニラ、蜂蜜、カスタードクリームなどの香りを感じます。私の粗末な鼻でもとても厚みのある香りであることがわかります。

昨年末から飲んできた、宮城峡シリーズの甘く華やかで若々しい香りというよりは、少しビターで煮詰まったフルーツのような、濃厚で熟成感のある香りです。

口に含むと、55%の度数相応のアルコールの刺激はありますが、すぐにドライフルーツや蜂蜜のような濃厚・濃密な甘さと酸味が舌の上に広がります。とろみの感じられるとても熟成感のある濃い甘酸っぱさですが、余韻はタンニン、ドライフルーツなどでビターになります。口中から鼻に抜ける香りは、樽由来と思われるナッツ類を思わせる木の香り・少しの甘み・オイリーな感じです。

【加水】
少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、蜂蜜、メープル、紅茶、バニラ、チョコレート、タンニンを感じます。加水によって香りが開き、モルトウイスキーの濃厚な蜂蜜を思わせる香りが一気に噴き出してきます。

モルトウイスキーの蜂蜜のような甘い香りだけでなく、シェリー樽由来の紅茶やタンニンなど甘酸っぱさと渋さ、樽の木材由来のバニラやチョコレートの甘さとほろ苦さなど、非常に重層的で素晴らしい香りです。

口に含むと、アルコールの刺激はストレートよりも幾分後退し、その分モルトウイスキーの麦芽の濃い甘みやシェリーの甘酸っぱさ、タンニンの渋みなどをより強く感じられるようになります。余韻のビターさと鼻に抜けるナッツ類の香りが引き続き心地よいです。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、シェリー感が前面に出てくるようになり、甘酸っぱさとタンニンの渋い香りがします。紅茶やワインのようです。奥からモルトウイスキーの麦芽の甘い香りもします。

口に含むと、アルコールの刺激はほとんどなくなり、後口で感じられる程度となります。シェリーの甘酸っぱさ、モルトウイスキーの熟成感ある濃厚な甘さ、後口のビターさ、鼻に抜けるナッツなど、飲みやすさは格段に増しますが扁平になることはなく、重層的ながら軽快な味と香りを楽しめます。

【ロック】
オンザロックにすると、カスタードクリームのような濃厚でバニラ様の香りが前面に出てきます。少し氷が溶けてくるとシェリーの甘酸っぱさとタンニンの渋みも感じられるようになります。

口に含むと、モルトウイスキーの蜂蜜のような甘さと樽由来のほろ苦いチョコレート感、シェリーの甘酸っぱさと渋みが混じり合い、初めはビタースイートで余韻は甘酸っぱくなります。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、ほろ苦く甘いチョコレートのような樽香が目立つようになります。口に含むとビターなチョコレート、タンニンの渋み、モルトウイスキーのメープルシロップのような甘さを感じます。アルコールの刺激は相当に後退して飲みやすいですが、さすがに多くの香味も後退して少々もったいない感じです。

【その他】
この希少なウイスキーをハイボールにする度胸はありません。お許し下さい( ´_ゝ`)

【感想】
すごいウイスキーです。陳腐な表現ですが、むちゃくちゃ美味しいです(笑)
強いて言うなればタンニンの不得意な私には若干渋みが気になるところでした。少量加水~トワイスアップがオススメです。ごく少量の加水で一気に香りが開いてくれます。

180mlで6,480円と、私にとって覚悟の必要な価格でしたが、覚悟を決めて購入して良かったと思います。なお、この上に更に「宮城峡1980's」というウイスキーがあるのですが、私が宮城峡蒸留所を訪問した際には既に完売となっており、購入できませんでした('A`)もっとも、180mlで15,000円とかだったようですので、仮に売っていても買えなかったかなとも思います。

「宮城峡1980's」は蒸留所訪問時に併設のバーで試飲できましたので、それで良しとするべきだろうと思います。蒸留所訪問の記事にも書きましたが、とてつもないウイスキーでした。宮城峡1990'sもすごいウイスキーで、私のお財布で購入可能なウイスキーとしては最上級のものでしょうが、太刀打ちできるものではありませんでした。

【リピート】
残念ながら終売品です。将来、再び宮城峡の長熟モルトが手軽に飲めるようになる日を楽しみにしています。

それでは読者の皆様方の今年一年のご健康とご多幸を祈念しまして、今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノ コトシモヨロシク!!
|彡。゚+.*:.サッ

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