皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日はスコッチウイスキーを飲みます(∩´∀`)∩

本日飲むのは「オーヘントッシャン14年」です。

スコッチウイスキーとはその名の通り、スコットランドで製造されるウイスキーのことですが、ウイスキーの本場だけあってスコットランドには数多くの蒸留所が存在します。そのため、スコッチウイスキーは更に地方ごとに区分されて呼び名がつけられています。

「オーヘントッシャン」はスコットランドのローランド地方で製造されていることから、ローランド・モルトという区分に入るスコッチウイスキーです。また、オーヘントッシャン蒸留所は現在、日本のサントリーグループ傘下になっています。そのため当然、日本での製品の取扱いはサントリーですが、サントリーHPでは以下のように紹介されています。

「オーヘントッシャン蒸溜所は、スコットランド随一の大都市グラスゴーから北西16キロほどのクライド湾を見下ろす斜面上に立地しています。ローランド地方は気候が穏やかなこともあるのか、ライトなウイスキーが多く、この地域を代表するシングルモルトであるオーヘントッシャンも軽やかでライトな味わいが特徴です。「オーヘントッシャン」とは、ゲール語で「野原の片隅」の意です。」


さて、そのオーヘントッシャン蒸留所ですが、創業は1823年と大変歴史のある蒸留所です。同蒸留所ではスコッチウイスキーで唯一、三度の蒸溜を行うため、穏やかで繊細な味わいが特徴なんだそうです。


通常モルトウイスキーは、初溜釜・再溜釜という2つのポットスチル(単式蒸留機)を使用して、二度の蒸留を行った後、樽で寝かせます。日本のモルトウイスキーも皆このスタイルです。グレーンウイスキーは連続式蒸留機を使用しますのでまた違うわけですが。


オーヘントッシャンの場合、初溜釜・再溜釜の間に、更に中溜釜と呼ばれるポットスチルがあって、この三基で三度の蒸溜を行うのだそうです。通常のモルトウイスキーよりも一回蒸留回数が多い分、連続式蒸留機を使用するグレーンウイスキー程ではないにしても、モルトウイスキーとしては非常に高い度数になり、それによってウイスキーはひときわ磨き上げられ、軽やかさを増すようです。


また、蒸溜回数が多くなることで、良い部分を抽出(蒸留酒を製造する際は、通常、最初に出てくるアルコール度数の高すぎる荒々しい部分と最後に出てくる不純物の多い部分はカットして、中盤の質の良い部分だけを飲みます)する回数が多くなり、ポットスチルの素材であり、不純物を吸着する効果のある銅に触れる回数が増えてよりクリアな風味になり、更に過熱回数が多い分、熱化学反応によってフルーティやエステリーなどの新たな成分が生成されるのだそうです。


じゃあウイスキーは三回蒸留の方が良いのかというと必ずしもそんなことはないようで、蒸留回数が多くなる分、酒質は軽くなりますし、歩留まりもきっと悪いでしょうしね。それに蒸留回数が多くなればそれだけグレーンウイスキーなどの無個性なウイスキーに近づいていきますので、蒸留所ごとの個性を出すには二回蒸留が基本なのは間違いなさそうです。


三回蒸留もある意味、蒸留所の個性の一つと考えるのが良いのではないでしょうか。




前置き長すぎだろ、早く飲めよって話なわけですし、私も早く飲みたいのですがもう少し前置きがありまして…(笑)

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本日飲む「オーヘントッシャン」はいつものようにボトルで購入してきたものではなく、「ドイツ式はかり売り専門店フォムファス」という東京に三店舗を構えるお店のネット通販で量り売りしてもらったものです。


量あたりの単価は高くなりますが、私のように酒歴が浅く、スコッチもバーボンも全部同じように見えるし何から飲んだものかという者には少量ずつ試せるのはなかなか有難く、お試しでいくつか購入してみました(∩´∀`)∩


サントリー傘下のオーヘントッシャン蒸留所からどのように仕入れてくるのか経路はわかりませんが、14年という年数のものはサントリーでは取扱いがありませんし、蒸留所から仕入れたのではなく、蒸留所から樽買いして保管し、自社で瓶詰めして販売する「ボトラーズ」から仕入れたものではないでしょうか。


フォムファスでの本品の紹介文ですが、「このモルトの特徴は3回の蒸留。それにより他のモルトよりも熟成が早まり、よりマイルドな味に仕上がります。ローランドモルトの典型というべき味わいは繊細かつマイルドで、淡くフルーティーな香り。非常に透き通った調和の取れた味わいです。」とのことです。


さて、ようやくここまで辿り着きました(笑)

いよいよ飲んでみようと思います(*゚∀゚)

名称:オーヘントッシャン14年
種類:シングルモルトスコッチウイスキー
製造:モリソン・ボウモア・ディスティラーズ社(サントリー傘下)
原料:モルト
容量:200ml 41%
価格:3,996円/250ml(税込)(この記事を書く時点での価格。200mlボトルはなくなった模様です。)
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【ストレート】
新しい樽、白木の香りに麦の穀物的な香りに、奥からミントや青りんご、プラムなど酸味混じりのフルーティな香りが出てきます。

口に含むと、ピリピリとアルコールの刺激に白木の香り、麦芽の優しい甘さを感じます。後口に青りんごや柑橘系のフルーティさ、最後に樽由来と思われるビターがやってきます。

確かに軽い、ライトボディというのがぴったりなお酒のように思います。決して薄べったいわけではありません。

【加水】
少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、ミルクチョコレート、白木、花の蜜などを感じます。少しフルーティさが目立つようにというか、フローラルな香りに感じられます。口に含むと、少量の加水でアルコールの刺激は幾分やわらぎ、カラメル、バニラ、薄く蜂蜜、樽由来のビターが感じられます。余韻に柑橘系の爽やかさが感じられます。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、樽香、青りんご、薄い蜂蜜、柑橘類の香りを感じます。口に含むと、青りんご、樹液、カラメル、樽香が感じられ、アルコールの刺激は相当に薄れて飲みやすいです。

【ロック】
オンザロックにすると、バニラ、樽香、青りんごの香り。冷やすと一気に香りが閉じたように感じます。口に含むと、麦芽の甘さ、青りんご、樽香、樽由来のビターが感じられます。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、香りは全般的に相当薄くなります。樽香、青りんご、樹液のような香りが薄く感じられます。口に含むと、青りんご、樹液、樽由来のビター、カラメルが感じられます。

加水すると柑橘系の香りがしっかり感じられ、軽いボディに良く合うのですが、氷で冷やすと香りも味も一気に閉じてしまうように感じました。ロック系の飲み方はあまりオススメしません。

【その他】
ハイボールにすると、青りんご風味の香りにソーダ水の爽快感が感じられます。口に含むと、白木、チョコレート、青りんごが感じられ、余韻でモルトの柔らかい甘みが感じられます。

ネットであれこれ見ていて、オーヘントッシャンはライトボディでカクテル素材としても人気というような記載を見かけましたので、ライムを搾ってライムハイボールにしてみました。

チョコレート、樽香、モルトの甘み、ライムの酸味、しっかりとアルコール感が感じられ、ライムを入れることでアルコール感が強まりシャープな印象のハイボールになりました。ライムチューハイっぽくもあるのですが、香りにウイスキーの華やかさが感じられ、酸味やアルコール感の中にモルトの甘さも感じられるなかなか美味しいハイボールになりました。

【感想】
なるほど、三回蒸留するとこうなるのか、と勉強になるウイスキー(笑)

飲んで初めに思ったのは、「山崎蒸溜所シングルモルトウイスキー」に良く似た味だなぁということでした。日本とスコットランドですから環境はまるで違うでしょうが、ともにサントリーですし、ノウハウの共有などはあるのでしょうか。シングルモルトですから原酒の供給ってことはないでしょうしね。

「山崎蒸溜所シングルモルトウイスキー」を飲んで、若い原酒のはずなのに飲みやすいと感じました。今回、本品を購入したフォムファスの本品紹介では、「三回蒸留のウイスキーは熟成が早い」旨の記載があり、ネットでオーヘントッシャンについてあれこれ見ている中でも同様の記載がありました。

高い度数の原酒になるためなのか、ポットスチルの銅が不純物を吸着するためなのか、熱化学反応の結果なのかわかりませんが、「山崎蒸溜所シングルモルトウイスキー」も若い原酒で熟成感を出すためにライトボディタイプの原酒を多く使用しているのかもしれませんね。

話がそれましたが、オススメの飲み方はストレート、トワイスアップ、ハイボールです。オンザロック・ハーフロックは香味が閉じてしまうように感じられ、あまりオススメしません。ライムハイボール他、カクテル素材としても美味しく飲めるようです。

ただ、飲んでいて気になったのが新し目の樽香で、これが元々の原酒に由来するものなのか、フォムファスが保管用に使用している樽からのものなのかというところです。14年熟成の割には若い樽香で、少し浮いているような気がしたもので…。

ボトラーズが蒸留所から原酒を購入し、自社で保管すれば当然、新たな樽や保管場所の気候風土の個性がついていくものですから、それ自体はそういうものだと思えば良いのですが、お試しで少量買った身からすると、色々な銘柄の個性を試したいもので、元の原酒の個性がわかりにくくなってしまいそうで怖さがあります。

私の場合は、ただでさえ鼻も舌も自身がありませんからなおさらなわけです。

【リピート】
バーなどでオフィシャルのものも試しに飲んでみたいですね。現時点ではフルボトルで買おうとまでは思いませんでした。

フォムファスで他にもいくつか購入してありまので、樽香については他の銘柄も飲んでみないと何とも言えないところです。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ