皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日は島根県の地ウイスキーを飲みます(∩´∀`)∩

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本日飲むのは松井酒造合名会社の「マツイモルトウイスキー倉吉 シェリーカスク8年」です。ちなみに松井酒造のHP上では「マツイピュアモルトウイスキー倉吉 シェリーカスク8年」なんですが、どっちが正解なんでしょうね(笑)

「モルトウイスキー」だとシングルモルトなんだかブレンデッドモルトなんだか判別できませんし、ミスリードされてしまう危険性もありますから、そうした点はきちんと誤解なきよう表示してもらいたいところです。

HPは色々削除されてツギハギだらけのまま更新されていませんし、アメブロもいつの間にか消されています。こういう言い方もどうかとは思うのですが、都合の悪いものを削除して目を背けているようにも見えてしまいます(;´∀`)

そんな中にあってFacebookは更新が継続されていますので、こちらに焦点を絞り込んでいくようですね。ただ、こちらも以前はFacebookで「松井酒造」で検索すれば見つけられたのですが、今は「Matsui Whisky」と検索しないと出てきません。…言葉が過ぎてしまいそうですので、ちょっとコメントは差し控えますね(;´Д`)


(・ω・ノ)ノオイトイテ


さて、松井酒造(名)のウイスキーを飲むのは、同社のフラッグシップモデルである「マツイピュアモルトウイスキー倉吉18年」に次いで二本目となります。

松井酒造による製品紹介は以下のとおりです。
厳選したシェリー樽にて熟成させ奥深いリッチで芳醇な香りに、洋ナシやレーズンなどの果実香が特徴です。長期熟成のまろやかさに大山の伏流水を使いとても美味しく仕上げました
本品の名称は「マツイモルトウイスキー倉吉 シェリーカスク8年」ですから、シェリー樽で最低8年以上熟成した原酒のみで構成したウイスキーと理解するのが普通であろうと考えられます。松井酒造のFacebookでも、
シェリー樽で8年熟成していますので、言葉に表せない、何とも言えない甘いシェリーの香りがゆっくり熟成した香ばしいフルーティーの味になっています。
と書かれていますので、普通に考えるとどう読んでもそうだろうと思うところです。

一方で、私が本品を購入した時点で、ネット販売している複数の業者のHPで以下のように本品は紹介されていました。
スコットランド北部で蒸溜・熟成された原酒を輸入し、日本国内の協力蒸溜工場で熟成された原酒とを、松井酒造のブレンダーがヴァッティング。鳥取県倉吉市の大自然の中で、樽にて熟成されました。大山山系のまろやかな伏流水を加水調整しボトリング。オーク樽にて長期熟成の後に、シェリー樽にてフィニッシュされ、芳醇で、香り豊かな仕上がりとなってます。
複数の業者さんで同じ文言の商品の紹介がなされていましたので、松井酒造側からの製品紹介を転記しているのだろうと思いますが、この文言では、「オーク樽にて長期熟成の後に、シェリー樽にてフィニッシュ」となっています。

「シェリー樽にてフィニッシュ」というと、一般には仕上げにシェリー樽で追熟させたという意味になると思われ、私の個人的なイメージではフィニッシュの期間とは半年~2年程度が一般的で、8年も同一の樽で熟成させたものをフィニッシュとは呼ばないんじゃないかと思うのですがどうなんでしょうね(;´Д`)

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HPの製品紹介にも、松井酒造作成と思われるチラシの宣伝文句にも、「シェリー樽で8年熟成」とは一切書かれていないのも合わせて、大変気にかかるところです。

Facebookで初めて「シェリー樽で8年熟成」と書かれていますが、シェリー樽(など)で8年熟成の略ではないですよね?大丈夫ですよね?

更に気にかかるのは、「日本国内の協力蒸溜工場で熟成された原酒」という酒販店の紹介文。松井酒造はウイスキーの製造免許を取得して1年ほどですので、松井酒造での熟成期間も最長同程度ということになります。

「シェリー樽で8年熟成」となると、日本国内の蒸留所からシェリー樽で最低8年熟成させた原酒か、7年前後熟成させた原酒を仕入れ、松井酒造内でシェリー樽で更に1年程度熟成しないと「シェリー樽で8年熟成」には至りません。

そんな原酒を売ってくれる蒸留所が国内にあるのでしょうか?国内蒸留所が売りますかね、8年以上熟成のシェリー樽原酒を。自社ブランドで販売した方が確実に実入りが大きいと思われますが…。

そんなこんなでHP、Facebook、酒販店とどうにも製品紹介に一貫性がなく、平仄が合わないのが気になるところです。

まぁ結局のところ本品は、国内蒸留所の原酒は使用していない、スコットランドから輸入してきた原酒のみのブレンデッドモルトで、チラシや製品紹介は他の同社製品の文言を十分推敲しないまま使いまわしたため、辻褄が合わなくなっている、ということだろうと思います。

シェリー樽で8年以上熟成した原酒で構成されているものと信じてはいますが、これだけ情報に一貫性がないと確証は持てません。

ちなみに日本洋酒酒造組合が定めた「ウイスキーの表示に関する公正競争規約」(抜粋)では以下の事項が定められています。
第6条 事業者は、ウイスキーの取引に関し、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
(2)熟成年数について誤認されるおそれがある表示
(3)一部のものの事実をもつて全体のものであるかのように誤認されるおそれがある表示
(5)輸入品でないものを輸入品であるかのように、又は輸入品を輸入品でないかのように誤認されるおそれがある表示
このような規約があり、日本のウイスキー製造業者はこうした規約にそってジャパニーズウイスキーの製造を行っています。松井酒造もそうであろうと思ってはいますが、同社はこの日本洋酒酒造組合のHPに組合員として掲載されておらず、この規約に縛られる立場にあるのかどうかはわかりかねます。

松井酒造の場合は時々ミスリードを疑ってしまう日本語の怪しさがありますので、飲む前から非常に不安ではあるのですが、ハードルが低い方がいざ美味しかった時の感動が膨らむというものですよね(笑)

まぁそんなわけで四の五の言うのはこのくらいにして、早速、飲んでみましょう(*゚∀゚)

名称:マツイピュアモルトウイスキー倉吉 シェリーカスク8年
種類:ブレンデッドモルトウイスキー
製造:松井酒造合名会社(倉吉蒸留所)
原料:モルト
容量:700ml 46%
価格:7,020円(税込)
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【ストレート】
ツンとアルコールの刺激に、牧草のような草の匂い中心のピート香、薄手のレーズンや青りんごなど、少し青々しいシェリー樽原酒由来と思われる香り、ビスケットやクッキーを思わせる麦の香ばしさ、海苔、麦芽糖に少しバニラを思わせる甘み、まだ若い木、レモンを感じます。

甘みにシトラスフレーバー、シェリー樽原酒系の香り、麦の香ばしさも感じられ、アルコール感はあるものの悪い香りではないのですが、シェリーカスクと銘打っている割りにはシェリー感が薄いなぁというところでしょうか。

口に含むと、ピリピリとアルコールの刺激、レーズン、杏、オレンジの果皮、焦げ感のある甘み、渋みを伴う樽香、レモンを思わせるシトラスフレーバー、草の匂いを感じます。アルコールの刺激が強く、甘みはあるものの飲みにくさを感じます。

【加水】
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少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、レモンやパイナップルを思わせるフルーティな香りに、あまり主張の強くないピート香、薄くクッキーを思わせる麦の甘い香り、樽香を感じます。

加水するとかなり香りのバランスが良くなるように感じました。シェリーっぽさは私には感じられませんが、アルコールの刺激が薄れ、香りにまとまりが出てきます。

口に含むと、レモンに麦芽糖、薄くパイナップル、樽香、じんわりとアルコールを感じます。香味の要素が限られているというか、あまり奥行きや深みを感じないようには思いますが、ストレートで飲むより一気に飲みやすくなる印象で、例えば木のエグみなどの嫌な要素を感じることもありません。悪くはないなという印象です。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、レモン、グレープフルーツ、パイナップルなどシトラスフレーバー中心のフルーティさに若い木の香り、うっすらとクッキー、海苔のような香りを感じます。加水が増えるに従って柑橘系の香りが顔を出してくるようです。

口に含むと、麦芽糖か砂糖水のような素直な甘みにレモン風味、木の香り、ほんのり樽由来のビターとエグみを感じます。

加水によってグッと香味の幅は狭くなるように思いますが、加水したほうが格段に飲みやすくなります。

【ロック】
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オンザロックにすると、牧草を思わせる草の匂い、ほんのりとレーズン、薄手のシトラスフレーバーに麦芽糖を感じます。冷却するとかなり香りは閉じてしまうように感じました。

口に含むと、レーズンにミントチョコレート、レモンフレーバーに麦芽糖、樽の木材の香りを感じます。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、ほとんど香りらしい香りは立たず、ごくうっすらとシトラスフレーバーに麦芽糖を思わせる甘みが感じられる程度です。

口に含むと、とろみのある口当たりに木の風味の混じる麦芽糖、うっすらシトラスフレーバーを感じます。

水割り(1:2加水)にもしてみましたが、ほんのり甘みが感じられ、とても飲みやすかったです。ただしそれ以上の何者でもありませんが。

【その他】
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ハイボールにすると、炭酸の爽快感に青りんご、薄くぶどうを思わせる香りを感じます。口に含むと、すっきりとした炭酸の爽快感に青りんご、ミント、薄くぶどうを感じます。

【感想】
価格を加味しなければ悪いウイスキーではありませんが、コストパフォーマンスは低い印象を受けました。

(´ε`;)ウーン…あくまで個人的な感想ではありますが、「シェリー樽で8年熟成」とはにわかには信じがたいものがあるかなぁというところです。無論、嘘をついているわけではなく、ぎりぎり8年熟成の構成であったり、あまり良質なシェリー樽原酒が入手できなかった結果だろうと思いますが。

必ずしも悪いウイスキーではないんですけどね(´・ω・`)


(・ω・ノ)ノオイトイテ


これまで松井酒造からは4種類のウイスキーが販売されているわけですが、その内、価格帯で上位である2種類を飲みました。きちんとフルボトルで購入して、様々な飲み方を試してみての私自身の個人的な見解ですが、松井酒造のウイスキーを積極的に購入することが当面ないだろうと思います。

要因は大きくはコストパフォーマンスに起因するものと、製品表示や内容に関する不透明さに起因して同社製品に思い入れが持てなくなっていることによるものです。

今後も松井酒造は様々な製品を世に送り出していくことでしょうから、その中で世間から高い評判を受けるものが出てくればその限りではありませんが、お試し方々、応援方々、世間の評判を聞かずにフルボトルで購入することはしないつもりです。

かなり手厳しい物言いではありますが、きちんと購入して、きちんと飲んだ上での私個人の率直な感想です。嘘を言うより本音で話した方が良いでしょうから(・∀・)

【リピート】
しません。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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