皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日は笹の川酒造の新作ウイスキー第二弾である、「963ブレンデッドモルトウイスキー8年」を飲みます(∩´∀`)∩

前作の「963モルト&グレーン ファインブレンデッドウイスキー」は、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーでしたが、今回はモルトウイスキーのみをブレンドしたブレンデッドモルトです。

企画元の福島県南酒販HPでの商品紹介は以下のとおりです。

「8年間樽貯蔵してきたモルトウイスキー原酒をベースに笹の川酒造に寝かせてある長期熟成モルトウイスキー原酒(15年以上)数種類をブレンドしました。味わいを活かすため加水、冷却濾過をしておりません。」

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「963ブレンデッドウイスキー」とボトルや箱の形状はどういつですが、ラベルや箱は材質を変えてきており、手にとった感触などが違っています。

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8年熟成のモルトウイスキーがベースで、そこに15年以上熟成の長熟モルトウイスキー複数種類をブレンドしてあるんですね。前作同様にカスクストレングス(樽出し そのままのアルコール度数)かつアンチルフィルタード(無冷却濾過)ですから、樽から出した原酒の風味がほぼそのまま味わえるわけですからそこは非常に楽しみです(´∀`*)

「963ブレンデッドウイスキー」がなかなか美味しかっただけに、今回も期待しています。価格も倍ですし(笑)
では早速飲んでみましょう(*゚∀゚)

名称:963 AGED 8 YEARS BLENDED MALT WHISKY
種類:ジャパニーズブレンデッドモルトウイスキー
(スコットランド産原酒を日本で貯蔵・熟成させたものと思われます)
製造:笹の川酒造株式会社
企画・販売:福島県南酒販株式会社
原料:モルト
容量:700ml 59%
価格:8,640円(税込)
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【ストレート】
かなり強めのアルコールの揮発臭、柑橘類の皮などの感じられるドライな立ち上がり。クエン酸や乳酸系の酸味と麦の穀物感、乾いた木材、奥にさつまいもを思わせる甘さを感じます。全般的にオイリーな感じを受けます。

口に含むと、舌に感じる強いアルコールの刺激、口中がかなりヒリヒリします。さつまいもを思わせる麦芽の甘みも負けずに強く、次いでレモンなど柑橘系の皮の風味、乾いた木材、乳酸系の酸味が感じられ、後から少し樽由来と思われるエグみも感じられます。

ブレンデッドモルトの割には素直でストレートな味わいで、その分カスクストレングスのアルコール感もストレートに感じます。あまり多層的・複雑といった印象は受けませんでしたが、アルコールの刺激に負けないモルトの甘さも感じられ、8年熟成の荒々しさと15年超熟成の長熟感の双方があるなという印象です。

【加水】
少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、ツンとアルコールの揮発臭、レモンの果皮、さつまいも、クッキーやトーストを思わせる麦の香ばしさ、樽香を感じます。

口に含むと、シトラスフレーバーにビリビリと強烈なアルコールの刺激、素直な麦芽の甘さ、樽香と少しタンニンのイガイガを感じます。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、柑橘類や乳酸を思わせる酸味に麦芽、蜂蜜、花の蜜、乾いた木材の香りを感じます。口に含むと、ピリピリとアルコールの刺激、シトラスフレーバー、甘い麦芽、アジアンなスパイシーさ、ウッディさが感じられ、とろみも感じられます。

加水によってアルコールの刺激が弱まり、比較的ボディ軽めの酒質だなと感じるようになります。カスクストレングスだけにトワイスアップくらいまで加水しても飲みごたえがあります。

【ロック】
オンザロックにすると、竹材に近い木の香り、麦の穀物感、ほんのり麦芽の甘さを感じられるマイルドな香り。冷却されることであまり香りは立ちませんが、その分マイルドで素直な優しい香りになります。

口に含むと、ピリピリとアルコールの刺激、スパイシーな風味に麦芽の素直な甘さ、シトラスフレーバー、ウッディさが感じられます。加水同様にアルコールの強すぎる刺激を和らげてくれ、飲みやすさが増します。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、かなり香りは弱くなりますが、ウッディですっきりとした香りです。口に含むと、ほんのりと麦芽の甘さ、樽香とスパイシーさが感じられます。カスクストレングスかつアンチルフィルタードということで、ここまで割っても薄べったくは感じません。

オンザロック~ハーフロックの間で好みで加水調整するのが飲み方としてはオススメです。

水割りに(1:2加水かつオンザロックに)もしてみましたが、ここまでくるとさすがに薄べったいかなと感じましたが、ほんのりと甘く、薄くウッディさやスパイシーさが感じられます。

【その他】
ハイボールにすると、花の蜜のような淡い甘さにうっすらとシトラスフレーバー。乾いた樽香も感じられます。口に含むと、アジアンなスパイシーさに樽系のビターとエグみ、すっきりとしたシトラスフレーバーの感じられる、すっきり甘口のハイボールになります。すっきり飲みやすいのですが、スコッチっぽいクセやアルコール度数の高さからくる飲みごたえも感じられ、なかなか美味しいです。ハイボールはオススメです( ´∀`)

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「963」二種を1:1でブレンドしてのハイボールにもしてみました(∩´∀`)∩

「963ブレンデッドモルト」の甘さやスパイシーさは感じられつつ、「963ブレンデッドウイスキー」のグレーンなどが混じる分マイルドになり、上手く樽系のエグみなどを抑えてくれます。この飲み方もアリだと思います(・∀・)

この後さらに、「963ブレンデッドウイスキー」でハイボールを作り、「963ブレンデッドモルト」を上に浮かべるフロートスタイルも試してみました。こちらはフロートした「963ブレンデッドモルト」の香りや味をしっかりと感じられながら、徐々に混ざっていく味わいを楽しめ、これまたアリだなと思いました。

【感想】
素直な味わいな分、アルコールの刺激もダイレクトに感じますが、幅広い飲み方で楽しめ、少々薄く割っても崩れないカスクストレングス、アンチルフィルタードによる香味の濃さを楽しめるウイスキー。インパクトにはやや欠ける。

素直な酒質の原酒ばかりを選んだためか、同じような樽で寝かせたのか、様々なモルトが混じりあった複雑さ、多層感は私の鼻と舌では正直あまり感じられませんでしたが、どう飲んでもなかなかに美味しい、懐のなかなか深いウイスキーだと思います。

アルコール度数が高い分、刺激も相応にあるのですが、モルトの甘みなどには熟成感もしっかり感じられ、8年熟成のまだ若さの感じられる原酒がベースではあるものの、15年超熟成の長熟原酒もきちんと使われているのだろうなと感じられます。

ピート香、バーボン樽、シェリー樽など、何か味わいにインパクトやアクセントを付加してあれば、面白みも出てきたのではないかと思います。

オススメの飲み方はオンザロック~ハーフロック、ハイボールです。私の場合はオンザロックにしてじっくり飲み進めるパターンが多くなりそうです。

【リピート】
今は大手でも長熟原酒のやりくりに苦労していますし、その結果、年数表記のない製品が増える傾向にあります。それを考えると小規模な地ウイスキーメーカーで年数表記ありの製品を出してくるのはすごいことだと思いますし、相応の価格になるのも致し方ないことです。

常備・常飲するには厳しい価格ですが、「安積蒸留所」へのお布施、限定品と割り切って楽しむのが良いかなと思います。リピートには慎重というか限定品ですので多分できませんが、この一本は楽しんで飲み切れそうです。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ