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皆さんこんばんは、ポッキーです。

過日、鹿児島県へ旅行してまいりました(∩´∀`)∩

写真大量&文章冗長です、ご注意ください(`・ω・´)ゞ
お目当てはもちろんお酒(・∀・)

今回の旅行ではまず、小正醸造株式会社の「嘉之助蒸溜所」の見学に行ってまいりましたヽ(○´∀`)人(´∀`○)ノイェーイ♪

小正醸造㈱は明治16年(1883年)創業の焼酎蔵です。日本で最初の樽熟成焼酎を製造・販売した企業として知られており、代表銘柄の「メローコヅル」は、今では地元鹿児島よりもむしろ、東京など関東圏での売行きが良くなっている程に全国的な知名度と販路を確立されています。

そんな同社は、創業134年目となる平成29年(2017年)にウイスキーの製造免許を取得、「嘉之助蒸溜所」を設立してウイスキー製造に着手しています。

蒸溜所の名称は、小正醸造の二代目で「メローコヅル」を世に送り出した人物でもある、小正嘉之助氏の名前から付けられたそうです。

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鹿児島市の鹿児島中央駅からバスで40~50分程、日置市の嘉之助蒸溜所に到着です。今回はチャーターしたバスでの訪問でしたので何の苦にもなりませんでしたが、交通の便は正直なところ良いとは言えません。

電車の場合、最寄り駅となる伊集院駅から9km程度離れていますが、ここからタクシーで行くのが現実的でしょうか。

電車もそこまで本数が多くなさそうですし、行きも帰りも苦労しそうです(ノ∀`)

それでも行くのが酒好きというものですけどね(ΦωΦ)フフフ…

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まだ真新しく、キレイな施設でした。季節的なこともあるかもしれませんが、海沿いすぐ側にあって海風が絶えず吹いている印象でした。

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エントランスを抜けると吹き抜けとなっていて、受付及びショップになっていました。吹き抜け部分の写真は2Fから撮影。

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メローコヅルや小正ジンも販売されていましたが、やはり目を引くのはこちら(笑)

未熟性の「ニューポット 2018」と、8か月樽熟成の「ニューボーン 2018」です。ニューボーンの熟成に使用したのは「メローコヅル」の熟成に使用していた焼酎樽とのことで、焼酎蔵ならではの面白い試みかなと思います。

真新しい樽ですと木のエキスが出すぎて原酒の個性を塗り潰してしまうことがあり、特にスコットランドよりも気温が高く、樽の呼吸が強くなる日本では尚更です。

ましてや嘉之助蒸溜所が位置するのは日本の中においても温暖な気候で知られる鹿児島県ですし、下手をすると木の風味ばかりが強いウイスキーになってしまうのではと素人考えで危惧していましたが、先んじて焼酎の熟成に使用するなどしてある程度、木のエキスが出た後の樽を使うことでこのリスクを軽減できそうですよね(・∀・)

そうすると今度は焼酎が木の風味ばかりになってしまうかと思いきや、焼酎の場合は憎っくき酒税法のおかげで色味の濃さに制約が設けられており、樽熟成して色が濃くなった焼酎は濾過をしたり、色味の薄い焼酎とブレンドしたりして色味を薄くしないと出荷することができません。

せっかくの樽熟成の魅力をぶち壊して台無しにしてしまう、焼酎というお酒の海外での競争力を削ぎ落としてしまう、とんでもない決めごとだと個人的には認識していますが、これによって新樽を使用するなどして少々木のエキスが出すぎても結果として薄まってしまうのは、何とも言いようがないもどかしさをもたらしつつも、怪我の功名になるのかもしれません。

ちなみにここまで全部私見ですので、小正醸造㈱とは何の関係もありません(笑)

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小正醸造㈱と嘉之助蒸溜所の案内パネル。

今回、蒸溜所の案内はなんと、代表取締役社長の小正芳嗣氏が直々に行ってくださいました(∩´∀`)∩

蒸溜所の歴史は平成29年からですからまだまだ浅いわけですが、小正醸造㈱としては130年を超える歴史があります。

蒸溜酒製造のノウハウも、樽熟成のノウハウも持ち合わせてのスタートですし、個人的にけっこう期待している蒸溜所です(´∀`*)

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麦芽から麦汁を製造する糖化槽。1バッチにつき1トンの麦芽を使用しているそうです。

一番搾り麦汁は65℃のお湯4,000リットル、二番絞り以降の麦汁は80℃のお湯2,000リットルで麦汁を製造しているそうです。

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ガラス窓なので内部も|ω・)チラリ

この糖化槽もそうですが、嘉之助蒸溜所の設備は全て株式会社三宅製作所製だそうです。

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麦芽はモルトミルで粉砕されてから糖化槽にて麦汁にされるわけですが、嘉之助蒸溜所ではハスク(麦殻)、グリッツ(粗挽き)、フラワー(粉)を2:6:2となるように挽いています。

スコットランドのセオリーよりも、嘉之助蒸溜所ではフラワーの割合を高めているそうです。

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糖化槽横面にサイトグラスが付いており、これによって糖化槽内部の麦汁の量や状態を管理しやすくしているそうです。

小正醸造と三宅製作所のアイデアだったかな。

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糖化槽で製造した麦汁に酵母を加え、アルコール発酵させる発酵槽。全部で5つのタンクが備えられています。

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容量は約7,000リットル。細かくは全部微妙に容量が異なっていました。ピッタリ7,000リットルに揃えるというのは難しいものなんでしょうかね。

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発酵2日目(…だったかな?初日だったかも)。泡が出てきてはいますが、まだ比較的液面は静か。

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発酵3日目(…だったかな?2日目だったかも)。泡がどんどん湧いて液面を覆い尽くしており、最も発酵が盛んな時。

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発酵4日目(…だったかな?3日目だったかも)。泡は湧き尽くした感があり、概ね発酵槽での仕事は終了。

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発酵槽でのアルコール発酵を済ませたもろみ(ウォッシュ)を蒸溜するポットスチル(単式蒸溜器)。

国内の新興蒸溜所だと、マルス信州蒸溜所は初溜用・再溜用が一基ずつの一対、マルス津貫蒸溜所も同様でした。岡山蒸留所は、額田蒸溜所なんかもそうじゃなかったかと思いますが、ハイブリッドスチル一基のみでしたし、三郎丸蒸留所は、ポットスチル一基で初溜・再溜どちらも行っていました。

資金面や生産量を考えると、当初は小さくスタートするのが当然かなと思いますし、マイクロディスティラリーってそういうものだよね、と思っていましたが、まさかのポットスチル三基(笑)

さすがは日本の焼酎メーカー第15位(TDB焼酎メーカー売上高ランキング2017年調べ)の小正醸造㈱だなという思いと、ウイスキー製造への同社の意気込みを感じることができました(・∀・)

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左が初溜釜、中央が基本、再溜釜で時々初溜釜、右が再溜釜という使い方をするそうです。写真でおわかりいただけるかと思いますが、ポットスチルは稼働中(゚∀゚)

壁で隔てられることなくここまで近づけました(∩´∀`)∩ワーイ

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スピリットセーフ。蒸溜液のアルコール度数を調べる検度器です。

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初溜釜。ウォッシュを蒸溜しますので泡もビール色というか色づいています。

それがわかるのは、窓がガラス製だから!!

蒸溜の様子を目視でき、管理が容易となることから採用したそうです。

窓も含めて全部を銅製にした場合と比べて、特に窓の耐久性ってどうなんだろうかとか、ガラスと銅の熱伝導率の違いが酒質に影響しないのだろうかとか気にはなりましたが、

(・ω・ノ)ノオイトイテ

中が見えるのって(・∀・)イイネ!!

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基本は再溜釜、時々は初溜釜。

この時は稼働していませんでしたが、代わりに(?)中を|ω・)チラリ

こんなふうになってるんですね。中が見えるのって(・∀・)イイネ!!

繰り返しになりますが両隣のスチルは稼働中。こんなに近づけました(´∀`*)

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再溜釜。ウォッシュスチルとは違い、一度、蒸溜した後の液体を蒸溜するスピリットスチルですので液色は透明。

これは再溜中だったか洗っているだけだったかは忘れました(ノ∀`)

中が見えるのって(・∀・)イイネ!!



だいぶ長くなりましたので、今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ



|ω・)チラ
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