皆さんこんばんは、ポッキーです。

土曜日は会社のゴルフコンペに参加してきました。夜は日付が変わるまで大騒ぎしまして、日曜日は返事がないただの屍のようになっていました(;´∀`)

日曜日に予定がなかったのが幸いで、ゆっくり休んで今日は元気を取り戻せています(・∀・)

近々また別のゴルフコンペに参加しないといけませんので、付け焼き刃もいいところですが、ちょこちょこ練習に励もうと思います( ´_ゝ`)

さて、ここのところ、の「ホワイトホース」を飲んできましたが、今日は更に遡って「ホワイトホース」の特級ボトル、つまり1989年以前の従価税表記時代のボトルを飲んでみようと思います。

現在のウイスキーの酒税はアルコール度数に応じて、度数が上がるほど税額も上がるようになっています。これは1989年以降のことで、それ以前はウイスキーの酒税は従量税と従量税の二本立てで課税されていました。

従量税は、ウイスキーに使用されるモルトウイスキーの比率に応じて課税率が上がるというもので、従価税は、販売価格が高いほど課税率が上がるというものでした。

モルトウイスキーの比率の高い、一般論で言うと美味しいウイスキーほど酒税が高くなり、お値段の高い、一般論で言うと高品質なウイスキーほど酒税が高くなっていたわけです。

昭和の時代にウイスキーが高嶺の花だったのはこのためですね。海外旅行のお土産の定番の一つが、免税店で買うウイスキーだったのはウイスキーにかかる、特に良いウイスキーにかかる酒税が非常に高額であったことに由来するわけです。

従価税廃止後は、モルトウイスキーの使用比率や販売価格などに関係なく、アルコール度数に応じた課税がされるようになりましたので、昭和の頃に比べてウイスキーは大きく値下がりし、高品質なものでも随分と手を出しやすくなりました。

時をほぼ同じくしてバブル経済が崩壊し、ウイスキーの消費量が減少の一途を辿ることとなったのは何とももったいないことです。

再び景気が盛り返してきた現在、ハイボールブームやマッサンブームも合わさってウイスキーへの需要は盛り返しを見せています。が、世界的なウイスキー需要の増加から今度は原酒の供給が追いつかず、長熟原酒の枯渇危機から人気のあるウイスキーはあっという間に品切れを起こしたり、プレミア付きで転売の対象になったりと、再び美味しいウイスキーは高嶺の花になっています。

何とも上手くいかないものですね(ノ∀`)
景気とか関係なく好きなお酒を飲める身分であれば良いのですが。

さて、前置きはこのくらいにしておきましょう。「ホワイトホース特級」は今ほど世界的なウイスキー需要が旺盛でなく、高品質な原酒がたっぷりとあった時代の名作ブレンデッドスコッチウイスキーです。

早速飲んでみましょう(*゚∀゚)

名称:ホワイトホース ファインオールド 特級ボトル
種類:ブレンデッドスコッチウイスキー
製造:ホワイトホース蒸留所
輸入:ジャーディン・マセソン社
原料:モルト、グレーン
容量:760ml 43%
価格:不明(2,000円ほどで購入)
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ラベルがボロボロすぎて中身にも大いに不安が(笑)

現行品はフルボトルで700mlのアルコール度数40%ですが、このボトルは760mlの43%です。760mlであったのは1970年代のようで、1970年台前半は表ラベルの馬の位置が違っていたようですから、1970年代後半のボトルであろうと思われます。

キーモルトは「ラガヴーリン」、「クライゲラヒ」、「グレン・エルギン」の三種類のモルトウイスキーです。1980年代以降は「クライゲラヒ」を主体にして、ライトな風味にすることでアメリカ人好みにし、アメリカ市場の拡大を図ったそうです。それ以前は「ラガヴーリン」を主体にしていたそうです。

つまり、この1970年台後半と思しきボトルは今とは原酒の構成が違っているものと思われます。どのような違いがあるのか楽しみですね。中身が劣化していないことを祈りましょう(ノ∀`)

ちはみにラガヴーリン蒸留所のオーナーはホワイトホースセラー社創業者の叔父(伯父かも)だったそうですので、「ラガヴーリン」を使用したブレンデッドウイスキーを製造するのはごく自然な成り行きといえるでしょう。

【ストレート】
ほろ苦さのある大人風味のカラメルと潮の香り。草原を思わせるむせ返りそうなほどのピートの草の匂い、こんがりと焼いたトースト、レーズン、蜂蜜、シナモン、しっかりと育った大木の香りを感じます。

口に含むと、とろみと共にヒネ香。どっしりと麦感があり、そこにほろ苦いカラメルと潮の香り、レーズンやぶどうといったグレーンウイスキーの香味、樽香が一本の太い幹を通しているように感じます。アルコール度数相応のアルコール感はありますが、刺激的ではなくじんわりと熱くなるアルコール感です。

まずは飲めないような劣化をしていなくて一安心(笑)飲んで感じたヒネ香は、おそらく古いボトルだからかボトルの保管状況に由来するものだろうと思いますが、お店で出すのでしたらともかくとして、自分で飲む分には全く問題ありません(∩´∀`)∩

香りも味も期待を大きく超えるものでした。元々そんなに高いウイスキーではないはずなんですが、これはすごい。カラメル系の香味は樽に由来するものでしょうか、上品なほろ苦さで、妙に甘ったるかったり苦かったりはしません。潮の香りは恐らく「ラガヴーリン」由来のものなのではないでしょうか。「ラガヴーリン」はアイラモルトと呼ばれる、スコットランドのアイラ島で製造されるクセや個性の強いウイスキーだそうですので。

樽由来の木材の香りが個人的に気に入りました。若々しい木の香りでも老木の香りでもない、十分に成長した木のどっしりとした香りです。原酒もそうですが、樽を作るのに使う木材も、今よりは良質なものが豊富にあったのではないでしょうか。

クセは感じさせつつもブレンデッドウイスキーらしくまろやかで飲みやすく仕上げられていると思います。美味しいです。

【加水】
少量加水(ペットボトルのキャップに1/5未満、ほんの数滴)すると、潮の香りにヨードの香り、しっかりとトーストの香り、かなりしっかりピート香、奥にレーズンやぶどうといったグレーンウイスキーの香りもあります。

口に含むと、草や少し土のような風味も感じられるピート香、強い潮の香り、しっかりとした麦感をぶどうのようなグレーンウイスキーがまろやかにしてくれています。

トワイスアップ(1:1加水)にすると、少し柑橘系の酸味、ピート香、ヨードや潮の香りにカラメルと焦げ感のある樽香を感じます。口に含むと、ヒネ香は感じられるものの、しっかりと麦感にぶどうのようなグレーンウイスキー、アルコール感が弱まり実に飲みやすくなっていますが、いささかも薄べったい感じはしません。

トワイスアップ、オススメです。

【ロック】
オンザロックにすると、ほろ苦いカラメル、ピート香に潮の香り、トースト的な麦のどっしり感とぶどうのようなグレーンウイスキーの香り。口に含むと、ピート香にヨード、こんがりと焼いたトーストのような麦感、塩気やグレーンウイスキーも感じられますが、しっかりとモルトウイスキーの麦感が主役をはっています。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、ピート香や潮の香りに混じってオレンジやレモンといった柑橘系の甘酸っぱい香り。少しママレードのようでもあります。口に含むと、ヨードとヒネ香、ぶどう、トースト系の麦感、軽さは出ますが薄べったくなく、スイスイと飲めてしまい危険な美味しさです。

ママレードのような香味は現行ボトルでも感じたものです。これが「クライゲラヒ」や「グレン・エルギン」に由来するものなのかもしれませんね。

【その他】
ハイボールにすると、ソーダ水で割ることにより酸味が感じられ、濃厚な飲みごたえがあるのですが軽快に飲めてしまいます。草のようなピート香のしっかり感じられる実に美味しいハイボールです。

オススメと言いたいのですが、今や貴重な特級ボトルですし、ハイボールでガブガブ飲んでしまうのはもったいないかな、とも思います(;´∀`)

【感想】
オールドボトル恐るべし。ブレンデッドスコッチウイスキー恐るべし。

本品は「ホワイトホース」の中でも廉価版の「ホワイトホースファインオールド」なのですが、すごく美味しかったです。今このレベルのウイスキーを販売するといくらになるんでしょうね…。

安価な銘柄だったはずですし、グレーンウイスキーの比率が相応に高いのは飲んでいてわかるのですが、現行ボトルと何が違い、何がどうなるとこんなに美味しいのでしょう。モルトウイスキーもグレーンウイスキーも熟成年数が長く、かつ良い木を使った樽を使用するとかそういうことなんでしょうか。

モルトウイスキーの個性はちゃんと発揮しつつも、万人受けしやすい飲みやすさがあり、ブレンドの巧みを感じることができます。

ハイボールも美味しいですが、ストレートやトワイスアップでじっくり飲もうと思います(・∀・)

【リピート】
「ホワイトホース」は長年日本でも愛飲されてきた銘柄だけに、特級表記のボトルも比較的たくさん残っている方だと思います。法外な値段でなく、手頃な値段で手に入れる機会があればぜひリピートしたいと思います。

【飲み比べ】
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現行ボトルと特級ボトルを飲み比べてみます(∩´∀`)∩

色味は特に感じられる違いは見受けられません。

香りは、現行ボトルがママレードを思わせる柑橘系の甘酸っぱい香りにヨードや潮の香りなのに対して、特級ボトルがほろ苦いカラメルにピート香、潮の香り、こんがりと焼いたトーストのような香りです。

現行ボトルは柑橘系の甘酸っぱさの目立つすっきりとした香りなのに対して、特級ボトルは樽香、潮の香り、麦感が濃く立ち昇る濃厚な香りです。「クライゲラヒ」がキーモルトになっていると思われる現行ボトルと「ラガヴーリン」がキーモルトになっている特級ボトルの違いと、ピートの使用量、樽の違いなどがありそうです。

味は、現行ボトルがピリピリとしたアルコールの刺激にママレードのような甘酸っぱさにヨードを感じるのに対して、特級ボトルはカラメル、麦感、ピート香にじんわりとアルコール感を感じます。特級ボトルの方がアルコールの刺激が弱く、グレーンウイスキーの主張も感じられ、現行ボトルの方がやはり熟成年数が短いのかなと思います。

とはいえ現行ボトルのコストパフォーマンスはやはり大したもので、飲み方も幅広く楽しめますし、日本のメーカーのウイスキーが終売や値上げが相次ぐ中で1,000円未満の価格で気軽に美味しく飲めるのは嬉しいです。

特級ボトルは今やハレの日のウイスキーと言っても過言ではないウイスキーですが、ケの日のウイスキーとして現行ボトルは十分な力を持っていると言ってよいと思います。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ