ポッキーの酒的備忘録

日本酒、焼酎、ウイスキー、ビールなどなど、私、ポッキーが毎日のように飲むお酒の私的備忘録です。 テイスティング能力、語彙ともに貧困ですが、記録に残すことで少しづつ慣れていければいいなぁ… お酒との組み合わせ、食事や肴についても記録に残していきます。 自分がリピートする際の参考に。どなたかの参考にもなれば幸いです。

サントリー山崎蒸溜所

皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日はサントリーの山崎蒸溜所についてアップします。今年訪問した蒸留所の記事もこれで最後になります。
HPからの引用によると、

「「日本の風土にあった、日本人に愛されるウイスキーをつくろう」。寿屋(のちのサントリー)の創業者である鳥井信治郎が、日本初のモルトウイスキー 蒸溜所である山崎蒸溜所の建設に着手したのは1923年のこと。蒸溜所の建設地となった山崎の地は、ウイスキーづくりに適した良質な地下水が豊富に湧き、 更に湿潤な気候はウイスキーの熟成に欠かせない条件を満たしていました。特に山崎の水質は当時のスコットランドの醸造学の権威であったムーア博士が絶賛するほど。ウイスキーづくりの理想郷であるこの山崎の土地で、大戦などの苦難を乗り越えて世に送り出した「トリス」「角瓶」「オールド」「ローヤル」などの数多の名酒は、時代を華やかに彩り、日本のウイスキー文化を牽引してきました。そして現在、シングルモルト“山崎”が広く世界で愛され、高い評価を受けています。山崎蒸溜所、ここはまさに「日本のウイスキーのふるさと」と呼ぶにふさわしい歴史をいまも刻んでいるのです。」

とのこと。大阪で両替商・米穀商に生まれた鳥井信治郎氏。生まれながらにして「商人」としての血を引いていたわけですね。鳥井信治郎氏は13歳で薬種問屋に奉公に出ますが、ここで洋酒の知識を得たそうです。20歳で独立後、27歳の時にスペイン産のワインを販売し、ついに洋酒事業に足を踏み入れることとなりますが、ワインはあまり売れなかったようです。そこで、当時の日本人の口に合うように甘味料を加え、甘口に仕立てたワインを「赤玉ポートワイン」と名付けて販売します。この赤玉ポートワインを売るために、新聞広告(当時、酒類の新聞広告は極めて異色・稀だったようです)を出したり、「赤玉」と書かれた法被や赤い玉のついた簪を配った他、帝国大学の博士と提携して赤玉ポートワインの安全性や効能性を謳わせるなど、今で言うノベルティ・パブリシティに積極的に着手した結果、赤玉ポートワインは驚異的な売上を記録するようになったそうです。

鳥井信治郎氏の類まれなる「商人」としての才覚と共に、後に語られるサントリーウイスキーの功罪のようなものの要因が窺えます。昔の日本人はシンプルな食事が主だったこともあってでしょうが、刺激物への耐性が殊の外弱く、大トロより赤身、戻り鰹より初鰹、玉露を飲んでは酔っぱらい、スパイスを使用した料理、例えばカレーなども明治になってようやく広く一般に食べられるようになったばかりでした。当然、ワインのタンニン、つまり渋みもなかなか受け入れられ難いものだったのだと思います。「商人」で「経営者」の鳥井信治郎氏としては、売るために何をすれば良いのかを最優先に考え、実行する必要があったのでしょう。

かなり話が逸れ気味ですが、国内市場の60%を占めるに至った赤玉ポートワインで、安定した資金繰りと内部留保を得られた鳥井信治郎氏が、次に乗り出したのがいよいよウイスキー事業です。当時の国産ウイスキーはアルコールをカラメルで着色し、香料でウイスキーっぽい風味を付けた言わばまがい物で、これを扱ったのではいかに鳥井信治郎氏が卓越した商人であったとしても、「舶来物」のスコッチウイスキーには太刀打ちできないと判断したのでしょう。スコッチウイスキーに負けない本格的なウイスキーを、日本で製造するべく招聘したのが、竹鶴政孝氏。後のニッカウヰスキーの創業者です。

広島の造り酒屋「竹鶴酒造」に生まれた竹鶴政孝氏。生まれながらにして「職人」としての血を引いていたわけです。大学の醸造科で学問を修めた後、先輩である岩井喜一郎氏を頼って、当時洋酒業界の雄であった摂津酒造に入社します。間もなくして主任技師に抜擢された竹鶴政孝氏ですが、その職人としての評判は早々に業界に広まり、その結果、鳥井信治郎氏との縁もできたようです。

そんな優秀な職人であった竹鶴政孝氏に、摂津酒造の社長、常務であった岩井喜一郎氏が目を付け、同氏をスコットランドに派遣したことから、日本での本格的なウイスキー造りの第一歩が始まります。残念ながら摂津酒造は第一次世界大戦の軍需景気終了後の不景気から企業体力が悪化しており、帰国した竹鶴政孝氏に本格的なウイスキー造りを行わせる新たな設備投資を行うことができませんでした。ウイスキーは製造後、更に数年間の貯蔵・熟成が必要で、その間は費用が出て行くばかりで半製品が貯まり、売上が立たないこともウイスキー事業への投資に迎えない要因だったのでしょう。

結果として、竹鶴政孝氏は摂津酒造を退社してサントリーへ入社します。これによってサントリーは本格的なウイスキー造りのノウハウを得ることができ、今や世界に冠たる企業となっています。その後、鳥井信治郎氏との意見対立でサントリーを退社した竹鶴政孝氏が起業したのがニッカウヰスキー、日本第二位のシェアを誇るウイスキー会社で、世界的にもその品質の高さは知られているところです。また、竹鶴政孝氏のスコットランドでの実習報告書、通称「竹鶴ノート」を基に本格的なウイスキー造りを開始したのが本坊酒造のマルスウイスキー、岩井喜一郎氏が摂津酒造退社後に同社の顧問に就任しています。ちなみに摂津酒造は後に宝酒造と合併し、消滅しています。

サントリーウイスキーについて紐解こうとすると、改めて竹鶴政孝氏の存在が浮き彫りになります。サントリー、ニッカウヰスキー、マルスウイスキーという、いずれもウイスキーで世界的な賞を受賞している3企業とも、竹鶴政孝氏抜きには今の地位はなかったのでしょうから。

摂津酒造のひとり負けのようにも見えますが、宝酒造と合併したのは1964年のことであり、業況はどうあれ竹鶴政孝氏の退社後40年超を存続してきたわけです。何がしかの企業価値がなければ宝酒造も合併しようとしなかったでしょうしね。もし摂津酒造が本格的なウイスキー造りに思い切って乗り出していたとしたら、サントリーはともかくとしてニッカウヰスキーや本坊酒造のようになっていた可能性はあると思います。しかし、そうなる前に資金繰りに困窮して倒産していた確率の方が、遥かに高かったのではないかと思います。サントリーは赤玉ポートワインの大成功による安定した収益があったからこそ、ウイスキー製造のための設備投資、貯蔵・熟成のため数年間販売できないことによる費用の先行に耐えられたわけです。そのサントリーですら、ウイスキー事業の費用捻出のために、わざわざ買収していたビール事業などを売却するはめになっていました。摂津酒造の当時の経営判断は正しかったと言ってよいのではないでしょうか。

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さて、お忘れの方も多いことと思いますが、今日は山崎蒸溜所を訪問した際の記録をアップする記事です(笑)
山崎蒸溜所はJR山崎駅から徒歩10分の好立地にあります。山崎駅は大阪駅と京都駅の間にあり、恐らく日本で最も交通の便の良いところにある蒸留所ではないでしょうか。

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山崎を蒸留所設立の場所として選定したのは竹鶴政孝氏。サントリーのHPにはもちろんそんなことは書いてありません(笑)竹鶴政孝氏は鳥井信治郎氏と袂を分かった人物であり、しかも最大のライバルニッカウヰスキーの創業者ですから。

竹鶴政孝氏は当初、スコットランドに気候が近く、ピート(泥炭)も採取可能な北海道に蒸留所を設立したいと申し入れたそうですが、鳥井信治郎氏は流通コストがかかることと、これからは取引先や消費者に工場見学をさせる時代である、との信念から、当時本社のあった大阪近郊に蒸留所を設立するよう命令します。なればと竹鶴政孝氏が選定したのが、良質な水が豊富に湧き出ており、かつ霧の多い湿潤な気候であった山崎です。

かくしてサントリーは山崎を蒸留所設立地として選定します。ちなみに竹鶴政孝氏は山崎蒸溜所の初代工場長となっています。

今日のサントリーの隆盛、山崎蒸溜所のアクセシビリティの良さと見学者の多さ、そして山崎の気候と水で育まれる「山崎」というウイスキーの素晴らしさを考えると、山崎蒸溜所は「商人」鳥井信治郎氏と「職人」竹鶴政孝氏という二人の偉大な人物によって設立された、まさに「日本のウイスキーのふるさと」なのでしょう。サントリーのHPに記載されている文面は、一部省略されているところがあるような気もしますが、ウソは書いてありません(・∀・)

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さて、ようやく山崎蒸溜所の入口に辿り着きました(笑)
アクセシビリティは抜群のはずなんですが、ここまで来るのにやけに遠かった気がします(ノ∀`)
実際は本当に駅から徒歩10分ですし、東海道本線ですから電車はばんばん走ってますし、快速列車も全部ではないですが停まります。

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山崎蒸溜所で最初に入る建物が「ウイスキー館」です。「白州蒸溜所」でもそうでしたが、「日本のウイスキーの歩み」と題してサントリーの歴史を彩る様々な資料が展示されています。そこを抜けるとウイスキーの回廊とでも呼ぶべきすごい数の原酒が展示されています。数千本が並んでいるそうで、まさに圧巻です。数千はいかないにしても、数百のこうした原酒をテイスティングして製品化するブレンダーってやっぱりすごい。どんな鼻と舌をしているんでしょうね…。ウイスキーの回廊を抜けると、ウイスキー館中央にはポットスチルが鎮座坐しています。京都駅からすぐ近くということが大きく影響しているのでしょう、外国人のお客さんがすごく多かったです。

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今回の山崎蒸溜所訪問では、有料のセミナーを受講してきました。「THE YAMAZAKI」というセミナーで、料金は1,500円程でした。蒸留所見学に加えて、シングルモルト山崎のノンエイジ(年数表記なし)、12年、18年をそれぞれテイスティングでき、加水することによる味の変化を体感したり、オンザロック・ハーフロックの作り方が学べます。更にお土産にはオリジナルショットグラスもついてきます(∩´∀`)∩

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工場見学では、ポットスチルが実際に蒸留している中央を通り、熱気とニューポットの香りを体感できます。蒸留を終えたニューポットがどんどん流れ落ちていく様も見られ、なかなか満足度の高い蒸留所見学になっています。

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山崎蒸溜所の貯蔵庫です。この樽に収められた原酒の中からいくらかは私のお腹に納められるのでしょうか( ^ω^)その日が楽しみですね。
山崎蒸溜所で最も古い樽、樽№1の樽にも出会えました。さすがにもう原酒の貯蔵には使用していないそうです。

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竹鶴政孝氏が山崎の地を選んだ理由の一つが良質な水です。山崎の辺りは昔から水が良いことで有名だったそうです。

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見るからに良質そうな水。そして大阪と京都の間という好立地において、今なおそれを守り続ける環境整備。サントリーが比較的慈善活動にも熱心な企業なのは、存外こうしたあたりから生まれる発想なのかもしれませんね。

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綺麗な景色に心洗われ、蒸留所見学を終えたらいよいよテイスティングタイムです(∩´∀`)∩
美味しいウイスキーとお菓子のマリアージュを楽しみ、加水量による味と香りの変化を楽しみ、正しいオンザロックやハーフロックの作り方を映像を見ながら学べます。

今回のセミナーは「THE YAMAZAKI」ですが、白州蒸溜所でも「THE HAKUSHU」というシングルモルト山崎をシングルモルト白州に変えたセミナーをやっています。また、白州蒸溜所で私が受けた「ウイスキー匠の技講座」はシングルモルト白州12年の構成原酒を味わうというものでしたが、これも山崎蒸溜所でシングルモルト山崎12年に変えたセミナーをやっています。できれば複数のセミナーを受けたかったのですが、1日に1つのセミナーしか予約できないようになっています(´・ω・`)

山崎蒸溜所は11月より年内いっぱい全ての施設を休みにしています。私は10月に行きましたが、見学の邪魔にならない辺りは既に工事が始まっていました。老朽化が進んでいる設備もありそうですので、だいぶ改修が必要なのでしょう。また、思い切って年内いっぱい休みなのは、マッサンブームで頓に忙しかったであろう蒸留所スタッフへの労いの意味もあるのかもしれませんね。

セミナーは個人的意見としては値段以上の価値を感じました。大変満足しましたのでまた蒸留所見学したいですね。

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さて、もちろん見学だけで終えるはずもなく、有料試飲でもこれでもかと飲んできました。日本のウイスキーのふるさとが危うく私の肝臓の終焉地になるところでしたが、酒質の良いものばかり飲んだおかげか今日も元気に飲んでいます( ^ω^)
天気が良い日はオープンテラスでウイスキーを楽しむこともできます。バーなどはどちらかといえば薄暗いところが多いですが、明るい日差しの下で飲むウイスキーも良いものですね( ´∀`)b

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ

掛け材

皆さんこんばんは、ポッキーです。

先だってテイスティングした「オールド・マスター」ですが、経年による揮発で液面低下しており、明らかにアルコール度数が低くなっていたことから、本来のコンディションではありませんでした。まだ飲める状態であったのは幸いだったんですけどね(´・ω・`)

さて、飲用可能ですがアルコールが揮発してしまっているオールド・マスターについて、「じゃあアルコールを足せば復活しないだろうか?」という、圧倒的な素人感覚を基に今日の記事をお送りします。

水やソーダ水やコーラなど、お酒に合わせるソフトドリンクのことを割り材と言います。高いアルコール度数をソフトドリンクで割ることでアルコール度数が低くなり、飲みやすくしてくれることから割り材と呼ぶのでしょう。してみると、今回の試みは、他のお酒を掛け合わせることでアルコール度数を高めることから、掛け材と呼ぶのが適当ではないか。そんな(安易な)考えから、今日のタイトルは「掛け材」です( ^ω^)

掛け材として使用するのは、なるべく雑味が少なくて基のウイスキーの味を阻害せず、アルコール度数だけを高めてくれるものが理想と思われ、そうなると最も適任であるのはやはりこのお酒でしょう。

名称:スピリタス
種類:ウォッカ
製造:ポルモス・ワルシャワ
容量:500ml 96%
価格:約1,500円
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ポーランドが誇る(?)世界最強のアルコール度数のお酒、ウォッカ「スピリタス」です。蒸留を繰り返すこと70数回という凄まじい工程を経て、この96度のお酒は誕生します。これを酒と呼ぶことが適切なのか、若干の不純物が混じったアルコールと呼ぶことが適切なのではないか、スピリタスを見る度いつも悩んでしまいます。

それはさておきテイスティングしましょう(・∀・)

【香り】
少量を加酒精(笑)すると、ストレートで感じられた微細な香りがアルコール感に封じ込められます。加水によって香りが開くのであれば、加酒精によって香りが閉じるのもまぁ合点がいくところです。酒精の量を増やすと、消毒臭さが支配的になりますが、奥から麦芽の甘い香りが漂ってきます。アルコール感の強い、若いウイスキーになった感じです。
【味】
香りほどにはアルコールが支配しませんが、微細な香味はアルコール感に封じ込められてしまっています。しかし、オールド・マスターの「煮た小豆」のような熟成した麦芽の甘みの後からアルコールの刺激がやってきて、それなりに飲めるウイスキーに仕上がっています。

ただ、スピリタスとオールド・マスターがバラバラで、同じグラスでブレンドしているのに二種類のお酒を同時に飲んでいるかのような感じになります。しっかり混ぜたんですが両酒が平行に走っている感じです。

1:1に加水することをトワイスアップと言いますので、トワイスダウン(1:1で加酒精)にすると、いよいよ消毒臭でオールド・マスターの香りが薄れ、グラスからはアルコール感ばかりが漂ってきます。しかし、飲むと麦芽の甘みはしっかりとしますので、割と悪くない印象です。

トワイスダウンしたものに少量加水すると、香りが開いて麦芽の甘い香りが強まりますが、同時にスピリタスの香りも開きます(´゚ω゚):;*.:;

そうでしたスピリタスもお酒なんですから、加水で香りが開いてもおかしくないですね(笑)従ってオールド・マスターだけでなくスピリタスも開きます(笑)少量加水はかえってアルコール感を引き立て、飲みづらくなってしまいます。

トワイスダウンしたものをトワイスアップ(1:1加水)(もはや何をしているのかわかりませんね(笑))にまで加水量を増やすと、アルコールの刺激が薄れ、シェリー樽由来と思われるタンニン感が出てきます。麦芽の甘みと合わさって、何だか「それっぽい」感じになりますw(*゚o゚*)w

ただやはりオールド・マスターとスピリタスがチグハグなのは解消されず、単一のウイスキーを飲んでいるというよりは、複数の酒類を掛け合わせたカクテルを飲んでいる感じになります。
【評価】
それなりに悪くないが、バラバラの風味はごまかせません。それっぽくはなりますが、ドーピングのようなもので、真の実力があるわけではないです。ただ、そこそこ美味しいです( ^ω^)

さて、そこそこ飲めるものに仕上がりましたので決して悪くないのですが、ここで諦めては面白くありません(笑)
チグハグさを解消させるためにマリッジもどきをさせてみようかと思います。マリッジというのはウイスキーの専門用語で、ブレンドしたウイスキーを樽などで再貯蔵することで、親和性を高めるというものです。

オールド・マスター×スピリタスも、樽で再貯蔵というわけにはいきませんが、ブレンドした後、瓶などに入れてしばらく置いておいてみようと思います。まぁマリッジというよりは、焼酎でいうところの前割りですね。

今回は前掛け(笑)ですが、数日置いておくことで、一体感が強まることを期待したいと思います。





さて、丸4日程置いてみたオールド・マスター×スピリタスがこちらです(・∀・)
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【香り】
スピリタスの消毒臭が鼻を突くが、スワリング(グラスの中でお酒をくるくる回すこと)すると消毒臭が鳴りを潜め、煮た小豆を思わせる濃厚な甘み、ダークチェリーを思わせる柔らかな酸味、レーズン、古びた樽香が姿を見せます。奥にアルコール感も残っており、なかなか悪くない感じです。

ごく少量加水することでアルコール感は一気に後退し、煮た小豆、紅茶、ニカワ、古びた樽香などがより鮮明になってきます。

トワイスアップ(1:1加水)まで持って行くと、シェリー樽由来と思われる渋みと酸味が力強さを増します。甘みだけでなく、渋みと酸味が渾然一体となったふくよかな香りです。
【味】
煮た小豆の濃厚な甘みと紅茶の渋みに、アルコールに掻き立てられたスパイシーさがビリビリとやってきます。後口にアルコール感はありますが、あずきアイスを食べた後のような、濃縮された麦芽の甘みが長く響いて楽しませてくれます。甘み、酸味、渋み、辛味と多様な風味が口中を駆け巡り、スピリタス添加前のオールド・マスターよりもお酒らしさが増しています。

割ってすぐよりも明らかに親和性が増しており、知らないと二種類のお酒を混ぜているとは判別できないと思います。スピリタスを添加する行為そのものの是非はともかくとして、前掛け自体はやはり効果がありますね。

ごく少量加水することで、ビリビリきていたスパイシーさがいくぶん後退し、ピリピリくらいになります(笑)その分、麦芽の甘みをしっかりと堪能でき、ゆっくりと楽しむことのできるクオリティを持った酒と言ってよい状態になっています。

トワイスアップでは、スパイシーさもすっかり抑えられ、変わって紅茶的な渋みや酸味が麦芽の甘みと入り混じり、非常に調和してバランスの良い味わいとなります。スパイシーさやアルコール感も程良く残り、トワイスアップが最もバランスが良いように感じます。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると再び煮た小豆の甘さが強まりますが、後口を渋みと酸味が引き締めてくれるので、甘みでだれてしまうことはありません。そこから更に加水量を増やすと、小豆の甘みが漂う実にスムーズな飲み口になります。熟成された麦汁という感じです。

オンザロックでは、麦芽の甘みと後にスパイシーさがキリッと引き締めてくれます。香味は限定されますが、後口の清涼感は他の飲み方では感じられないものです。
【評価】
スピリタスを添加することにより抑えこまれてしまう香味はあると思います。また、せっかくの高級ブレンデッドスコッチに対する冒涜と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、濃縮した麦ジュースのようでもあった添加前よりも、若さを取り戻したウイスキーのような香味となり、個人的には面白い試みでした。

液面低下しているウイスキーを飲むことも、購入することも、オススメはできません。また、せっかくの質の高いウイスキーに敢えて混ぜ物をすることも決して推奨はされないと思います。あくまで素人の思いつきと捉えていただきたいところですが、予想以上に上手くいきましたので、手元の他のウイスキーが液面低下しているようでしたら、私はまたやってしまいそうです(ノ∀`)

万一やられるのでしたら、突然ボトルにスピリタスを注ぐのではなく、今回の私のように別の瓶などに少量移して試してみるのがよろしいかと存じます( ^ω^)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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住の江 二十年貯蔵

皆さんこんばんは、ポッキーです。

今日は黒糖焼酎を飲もうと思います。
黒糖焼酎はその名の通り黒糖を原料とした焼酎で、鹿児島県の奄美大島で造られています。鹿児島県は芋焼酎が圧倒的に有名なところで、全国的にも焼酎というと芋・麦・米が多数派を占めます。日陰に甘んじることの多い黒糖焼酎ですが、華やかで甘い香に、ラム酒を思わせる風味もあり、飲みつけるとクセになるものがあります。

販売元の町田酒造は黒糖焼酎「里の曙」が看板銘柄の焼酎蔵ですが、かつて石原酒造場という焼酎蔵の事業を承継しており、この時に譲り受けた原酒が今回飲む「住の江」です。住の江は石原酒造場が当時販売していた銘柄の名前だそうです。

名称:住の江 二十年貯蔵
種類:黒糖焼酎
製造:石原酒造場(町田酒造株式会社が事業承継)
容量:720ml 39%
価格:5,400円
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【香り】
度数39度ですが、アルコールの揮発感は弱めで、二十年という長熟の力を感じます。かなりドライな黒糖の香りに加え、ゴム感がかなり強く、残念ながらキャップの香りが移ってしまっているようです。

ごく少量加水することで、ストレートよりも黒糖の香りが引き立ちます。ゴム感がよけい気になるのが残念なところです。

トワイスアップ(1:1加水)まで持って行くと、香りにアルコール感をほぼ感じなくなります。黒糖の香りはいくぶんありますが、華やかさにかけ、やや殺風景に感じます。
【味】
ストレートでは辛口でほのかに甘い黒糖の風味の後に、アルコールのパンチがやってきます。香りから感じる以上にアルコールのパンチは強く、あくまで黒糖は風味だけの辛口焼酎です。

ごく少量の加水でアルコール感が一気に後退し、黒糖の香味をゆっくり味わえるようになります。本品の味は相当にドライ、辛口ですね。トワイスアップにすると一気に飲みやすくなります。加水量を増やすにつれて加速度的に飲みやすくなりますが、残念ながらやはりゴムのような香りが気になります。

ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、とろみが出てきて、ドライ一辺倒だった味わいに甘みが感じられるようになります。加水量に加えて温度もカギのようです。オンザロックにすると、荒々しいアルコールのパンチはあるものの、とろみと黒糖の甘みも感じられ、一方でゴムのような香りはかなり抑えられ、なかなか良いですね。

ハーフロック、オンザロックあたりがドライさにとろみと甘みが加わり、オススメの飲み方です。オンザロックで味の変化を楽しみながら、時間を掛けて飲むのが良いかと思います。

お湯割り(1:2)にもしてみましたが、実に飲みやすいですがゴムのような香りだけがいけません。。温暖な奄美大島の焼酎ですが、香りを除けば以外にお湯割りが最も飲みやすいように感じました。
【評価】
ゴムのような香りが保管中についたのか元々のものなのか、不明のため評価は困難。
恐らくですが、残念ながら保存の仕方がまずかったようで、キャップ由来と思われるゴムのような香りが常に邪魔をします。

ただ、開封後に1週間ほど放置しておいたのですが、開封直後よりもいくぶんゴム感が薄れ、アルコールの刺激ばかりが目立った香りも黒糖の香りが開いてきたように思います。時間を置くことでもう少し飲みやすくなるかと思いますので、ゆっくり飲んでいこうと思います。

ゴム感がなければドライで荒々しい昔気質の焼酎で、それなりに楽しんで飲めそうです。

ラベルは著名な画家の絵だそうで、ボトルも磨りガラス風でおしゃれで非常に好感のもてるデザインです。
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【リピート】
今後の化け具合による。

閉鎖蒸留所のボトルってどことなくロマンがありますよね(笑)原酒二十年貯蔵という響きもあってつい手を伸ばしてしまいましたが、残念ながらボトリング後の保存状態がよろしくなかったようで、今ひとつな結果となりました。開封直後はかなり硬い印象を受けましたので、開封して空気に触れさせて時間を置くことで、いくぶん開いてきたように思います。今後の回復を期待したいところです。

それでは今回はこの辺で。

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オールド・フォレスター 特級表記

皆さんこんばんは、ポッキーです。

いよいよ寒くなってきましたので、今日は自動車のタイヤを冬用に交換しました。私の住むど田舎では必須の装備です('A`)けっこういいお値段するんですよね…

さて、今日はブログを始めてからは初めてバーボンを飲みます。バーボンは何本か手持ちにあるのですが、日頃なぜか中々手が伸びず、手元在庫が滞留する傾向にあります。あまり好みではないのでしょうが、飲めば美味しいと感じるんですよね。不思議なものです。

本日飲むのはオールド・フォレスター。1870年創業の米国ブラウン・フォーマン社の製品で、瓶詰めバーボンの第1号なんだそうです。ブラウン・フォーマン社は日本では「ジャックダニエルズ」や「アーリータイムズ」を製造する蒸留所といった方が通りが良さそうです。

オールド・フォレスターの登場までは、樽詰めで販売されていたバーボンですが、樽に安酒を混入するなど混ぜ物をして水増しして販売される事が多く、それを懸念した創業者のジョージ・ガーヴィン・ブラウン氏が、混ぜ物防止の為に1874年に瓶に詰めて販売することを始めたものです。自社のバーボンの品質に高い自信を持っていたものの、混ぜ物をされては結局、粗悪品になってしまい、自社の製品の品質の高さが消費者に伝わりません。そこで、自らの高品質を守るために業界で初めて、密栓・瓶詰めによる販売に踏み切ったようです。

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ラベルには「There is nothing better in the market」市場にこれに勝るものなしと記されていることからも同社の品質への自信が窺えます。


原料比率はコーン72%、ライ麦18%、大麦10%で、他のバーボンに比べてライ麦の比率が高いのが特徴のようです。発 酵日数を6日と他のバーボンよりも少し長くすることで、薫り高く重過ぎない、フルーティーな物にと仕上げているのだそうです。発売当時からの味をかたくな に守っているバーボンウィスキーの正統派だそうです。本日飲むのは従価税時代の特級表示のボトルですが、そのうち現行品も飲んで品質が守られているのか確かめてみたいと思います。


特級表示というのは、1989年(平成元年)まで存在したモルトウイスキーの混和率による級別制度で、モルトウイスキーの混和率が高い順に特級・1級・2級がありました。基本的には級が高いほど高品質で高価格、従って従価税による酒税も高くなっていました。「特級・1級・2級」の表示があるウイスキーは、1989年以前に販売されていたものということになります。モルトウイスキーの混和率が高い=高品質とは必ずしも限りませんが、グレーンウイスキーやスピリッツ(ブレンド用アルコール)の分量が多いよりは、よりウイスキーらしくはなっているかと思います。


今から26年も前のことになりますが、田舎の酒屋にはしれっと陳列してあることがありますし、ネット通販などでも結構な量が出回っています。当時は今よりもウイスキーの消費量がずっと多かった時代ですので、流通量も相応に多く、その後、バブル崩壊でウイスキー等の嗜好品の消費量が急減していったことから、当時の在庫もかなりの量があったのだと思います。


さて、飲めるコンディションであれば良いのですが…


名称:オールド・フォレスター
種類:ウイスキー(バーボン/アメリカン)
製造:ブラウン・フォーマン
容量:48ml 43%
価格:不明
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【香り】
とうもろこしの甘い香り。良かった、悪くなってはいないようですε-(´∀`*)アルコールの刺激は弱く、メープルとバニラ、何かの花弁のような上品で繊細な香りがします。ごく少量加水すると、バニラの香りが強まります。そこにとうもろこしやメープルの香りが合わさり、上品で贅沢な香りになります。
トワイスアップ(1:1加水)まで持って行くと、香りに酸味が交じるようになります。華やかだった香りがキリッと引き締まったように感じます。

リンゴの蜜の部分、ほろ苦くも甘いチョコレート、少しとうもろこしの香りがします。「カフェモルト」よりも「カフェグレーン」の方が香り に甘さが強い気がします。加水するとアルコールのきつさが薄れ、飲み口で感じた果実の爽やかさも香りとしてしっかり出てきます。チョコレート香は健在。ト ワイスアップ(1:1加水)まで加水量を増やすと、花の蜜を連想させる爽やかで華やかな甘酸っぱい香りを感じます。
【味】
ストレートでは、香り以上にアルコールのパンチがあります。とうもろこしの甘みが口中に広がりますが、うっすらと苦味もあり、これが後口を引き締めてくれます。華やかで甘い香りに対して、味は意外と大人風味です。

ごく少量の加水では味に大きな変化は見られません。トワイスアップにすると、アルコールの刺激は薄れ非常に飲みやすくなりますが、急激に扁平になり面白みがなくなったように感じます。
ハーフロックに(トワイスアップをオンザロックに)すると、また化けます。香りはバニラが再び支配的になり、アルコールの刺激があまり感じられず、喉を滑るように通っていきます。恐ろしく飲みやすいです。

オンザロックではバニラアイスにとうもろこしとメープルのシロップをまぶしたような香り。味はライ麦由来のものなのか、より穀物的な苦味が増して大人の味ですが、アルコール感は少し薄れ、ストレートに近い風味ですがストレートよりずっと飲みやすいです。

何分、内容量が少なく、かつもう手に入らないであろうボトルですので、ハイボールはご勘弁を(笑)
【評価】
とうもろこしの甘みだけの単調な香りや味わいでない、高レベルなバーボン。しっかりとした熟成感があります。
スイスイと飲めるハーフロックか、ストレートに近い風味を味わえつつ飲みやすくなるオンザロックがオススメです。私は苦味と表現しましたが、恐らくですが主原料のとうもろこしが甘い分、副原料のライ麦に由来する穀物の素朴な味を苦く感じたのではないかと思います。
【リピート】
特級表示のものは当然終売品ですが、現行品を購入して比較してみたいところです。
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1989年以前の特級表示品ですが、裏面ラベルによると輸入社はサントリーとなっています。このサントリーの住所が一つまたポイントで、東京都の住所であれば2009年以降、大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1-1であれば1979年~2009年のもの、大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1-1となっていれば1979年以前のものとなります。本品のラベルは堂島浜となっていますので、1979年以前の製品だということがわかります。

今から36年以上前…すごいですね。このようなミニチュアボトルであってもきっちり特級表示させて酒税を徴収する国税局もまたすごいですね…(笑)もちろん当たり前の話なんですけどね。

ちなみにブラウン・フォーマン社の日本での取扱いは、2013年よりサントリーからアサヒビールに移っているようですが、アサヒビールのHPにはジャックダニエルズやアーリータイムズは載っていても、オールドフォレスターの記載がありません。まさかね…('A`)

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
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ザ・モルツ

皆さんこんばんは、ポッキーです。

本日二杯目のおビール様はサントリーのザ・モルツです。1986年から販売され、長くサントリービールの看板銘柄でしたが、アサヒスーパードライ、キリン一番搾り、サッポロ黒ラベルなど他社の看板製品と比較してやや競り負けている印象がありました。

特に近年はプレミアムモルツが人気を博したこともあって、サントリービール内でも日陰の存在になってしまっていました。その辺りのテコ入れとプレミアムビール市場に続いて他社の看板製品のシェアに狙いを定めてか、2015年、今年プレミアムモルツ同様名前に「ザ・」を付けてリニューアルされました。

さて、その味や如何に(*゚∀゚)っ

名称:ザ・モルツ
種類:ビール
系統:ピルスナー
製造:サントリービール株式会社
容量:350ml 5%
原料:麦芽、ホップ
価格:220円
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【香り】
麦のさっぱりした香り。
【味】
麦の旨味とコク、すっきり目の苦味があります。後口にほんのり甘さ。何となく全般的に作り物っぽい。
【評価】
上手く言えませんが、「それっぽい」ビール。造り上げたというより絞り出した感のある美味しさで、そうでないものをそう仕立てたような、コレジャナイ感が漂います。決して美味しくないわけではありませんので、私の好みの問題と捉えても良いかもしれません。
【リピート】
積極的にはしない。

長年、キリンやアサヒの後塵を拝してきたサントリーでしたが、プレミアムモルツを発売したのを契機に一気にプレミアムビール市場の牽引役に躍り出ています。以後は、様々なバリエーションのプレミアムモルツを発売し、限定醸造品や贈答専用品など消費者の目を飽きさせずに、今やプレミアムビールといえばサントリーのプレミアムモルツというイメージが醸成されているように感じます。

一方で、プレミアムでない通常品のビール市場では、サントリーの旧モルツは変わらず劣勢で、キリン一番搾り、アサヒスパードライ、サッポロ黒ラベルを見ることはあっても、サントリーモルツは置いていないという小売店がかなり多かった印象です。

そんなサントリービールが旧モルツを一新し、ザ・モルツとして盛大に世に送り出したのが本品です。価格に確固として正比例させた品質がサントリーの売りですので、プレミアムでないモルツはこのくらいであろうというところなのではないでしょうか。これまたサントリーらしく、有名ミュージシャンを起用してかなりしっかりと広告宣伝も行っていますし、宣伝上手のサントリーらしく、しっかりとそこで売上を伸ばしていくのではないでしょうか。

それでは今回はこの辺で。

(=゚ω゚)ノジャ、マタ!!
|彡。゚+.*:.サッ

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